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10/19(火)pm
アグリビジネス 新技術説明会
   

【オンライン開催】産業技術総合研究所 新技術説明会
【日時】2021年09月09日(木) 10:00~15:55【会場】オンライン開催
【参加費】無料(事前申込み制)
【主催】科学技術振興機構、産業技術総合研究所

令和3年度新技術説明会は、オンライン開催を実施いたします。聴講をご希望される方は、本枠内下部のリンクよりお申し込みください。 接続方法のお問い合わせは受付けておりませんので予めご了承ください。
各発表終了後、Zoomミーティングにて技術相談・質問ルームを実施いたします。ぜひご利用ください。 連携についてのお問い合わせにつきましては、Webサイトの「お問い合わせ」に記載の研究機関窓口へ直接お問い合わせいただけますようよろしくお願いいたします。

※お申込みはこちらから→ 新技術説明会に参加する
  申込受付:開催日前日の正午まで
  聴講の運用方法が変更となりました。聴講用URLは開催日の前日にご登録いただいたメールアドレスにお送りします。

 (定員に達した場合は参加申込を終了いたします。あらかじめご了承ください)

発表内容詳細

計測
1) セラミックス構造膜コーティングとガスセンサ・ニオイセンサへの応用

産業技術総合研究所 材料・化学領域 極限機能材料研究部門 電子セラミックスグループ 研究グループ長   増田 佳丈
https://unit.aist.go.jp/ifm-ri/eceram/

【新技術の概要】

プラスチック・金属・セラミックス等のフィルムや複雑形状部材等への多孔質セラミックス膜コーティングについて紹介。また、セラミックス構造膜を用いたガスセンサ・ニオイセンサへの応用についての紹介。

【従来技術・競合技術との比較】

本技術では、高温処理を用いることなく表面積の高い多孔質セラミックス膜コーティングを施すことができる。また、本技術における半導体式ガスセンサ・ニオイセンサは、耐振動特性、回復特性、長期安定性等に利点を持つ方式である。

【新技術の特徴】

・多孔質セラミックス膜コーティング
・ガスセンサ・ニオイセンサ

【想定される用途】

・プラスチック・金属部材等の多孔質セラミックス膜コーティング
・ガス検知・ニオイ検知

【関連情報】

・サンプルあり

計測
2) 高感度・高選択的な小型エチレンセンサの開発

産業技術総合研究所 材料・化学領域 触媒化学融合研究センター 革新的酸化チーム 主任研究員 洪 達超
https://irc3.aist.go.jp/

【新技術の概要】

本センサは、エチレンをアセトアルデヒドに変換する高活性触媒と、アセトアルデヒドと反応して酸性ガスを発生する試薬、そして酸性ガスを高感度に検出する単層カーボンナノチューブを担持した電極を組み合わせることで、ppmレベルのエチレンを選択的に繰り返し検出可能である。

【従来技術・競合技術との比較】

従来の半導体式センサや電気化学式センサは、エチレンガス以外に、他の還元性ガス分子に誤応答してしまうことが課題であり、また、ガスクロマトグラフィーガス分析装置などは大型かつ高価なため、本開発のような安価かつ高感度、高選択的な小型エチレンセンサはない。

【新技術の特徴】

・植物ホルモンであるエチレンを常時モニタリングできる小型センサである。
・高活性触媒、試薬と単層カーボンナノチューブ電極の三要素を組み合わせたセンサである。
・0.1 ppmのエチレンガスを検出可能である。

【想定される用途】

・野菜や果物の追熟のモニターに利用
・野菜や果物の最適な輸送・保存管理、食べ頃の調整やフードロスの削減
・農業・食品業界においてSociety 5.0の実現に向けたエチレンセンサのIOT機器

【関連情報】

・サンプルあり

アグリ・バイオ
3) 植物細胞の核内へのタンパク質導入法

産業技術総合研究所 生命工学領域 バイオメディカル研究部門 構造創薬研究グループ 研究グループ長    加藤 義雄
https://staff.aist.go.jp/y-kato/

【新技術の概要】

近年のゲノム編集技術の登場により様々な生物種における新品種の開発が期待されていますが、植物では、ゲノム編集するための物質導入が困難なため、その利用方法が限られていました。我々は、細胞壁を乗り越えて、植物細胞内にタンパク質を導入する新手法を見出し、ゲノム編集することに成功しています。

【従来技術・競合技術との比較】

植物では従来、アグロバクテリウム法、プロトプラストPEG法、パーティクルボンバートメント法が、物質導入の手法として用いられてきましたが、安全性やコストの面で十分ではありませんでした。タンパク質を直接的に植物細胞へと添加することで、安全かつ安価に導入することが可能です。

【新技術の特徴】

・細胞壁を有する植物細胞に対してタンパク質を導入します
・エレクトロポレーション法による手法と、直接導入法の2種類があります
・タンパク質の活性を保ち、なおかつ、植物に対して毒性の低い条件を見出しました

【想定される用途】

・ゲノム編集酵素を導入することにより、遺伝子組換えに該当しない細胞を作成可能です
・別手法で導入した遺伝子発現ベクターの除去に利用可能です
・細胞内の分子ネットワークの可視化・制御に応用可能です

材料
4) 難削材の高効率切削の可能な超高硬度Ti(C, N)-W系サーメット

産業技術総合研究所 エレクトロニクス・製造領域 製造技術研究部門 トライボロジー研究グループ 主任研究員 村上 敬
http://staff.aist.go.jp/murakami.t/

【新技術の概要】

開発材料は室温~1000℃で従来の超硬合金の2倍近い超高硬度を示し、高温耐酸化性にも優れているため、難削材の高効率切削加工等従来の超硬合金で難しかった1000℃以上で用いる工具、金型等に向いている。

【従来技術・競合技術との比較】

従来の工具材料であるダイヤモンド、ハイス、超硬合金等は、600℃以上で強度が低下したり、被加工材と反応しやすいため、刃先温度が1000℃近くになる難削材の高効率切削加工が困難である。またこの問題を緩和するため、超硬合金等の基板上に多層膜を被覆したりしているが、根本的な解決には至っていない。

【新技術の特徴】

・開発材は室温~1000℃において従来の超硬合金の2倍近いビッカース硬さを示す。
・開発材製切削工具は難削材スーパーステンレス鋼、ニッケル基合金相手に超硬合金K10製工具より極めて良好な耐摩耗性を示す。
・開発材は大気中700℃において超硬合金K10の30倍以上の耐酸化性を示す。

【想定される用途】

・難削材の高効率切削工具
・耐熱合金用高温金型
・硬質材料切断用の刃

【関連情報】

・サンプルあり
・展示品あり

アグリ・バイオ
5) プロバイオティクス乳酸菌由来の新規な耐熱性胆汁酸塩加水分解酵素の発見

産業技術総合研究所 生命工学領域 生物プロセス研究部門 生物資源情報基盤研究グループ 研究員     草田 裕之
https://unit.aist.go.jp/bpri/bpri-gene/

【新技術の概要】

胆汁酸塩加水分解酵素(BSH)は乳酸菌の腸内定着やヒトのコレステロール低下に関わるプロバイオティクス酵素である。我々は耐熱性乳酸菌を発見すると共に、本菌から単離した新規なBSHが高い耐熱性と広い基質特異性を有することを見出した。これら乳酸菌や酵素は食品や製薬分野への応用が期待される。

【従来技術・競合技術との比較】

既報のBSHは概して熱に不安定であるという共通の特徴がある。また、乳酸菌も一般的に熱に弱いことが知られており、食品製造時の加熱処理で死滅してしまうという問題点がある。我々が発見した乳酸菌とBSH酵素はどちらも高い耐熱性があるため、これら製造・加工時の問題を解決できる可能性がある。

【新技術の特徴】

・胆汁酸塩加水分解酵素の高い耐熱性
・胆汁酸塩加水分解酵素の広い基質特異性
・プロバイオティクス乳酸菌の高い耐熱性

【想定される用途】

・プロバイオティクス食品
・プロバイオティクスサプリメント
・プロバイオティクス製剤

アグリ・バイオ
6) ルシフェラーゼでないタンパク質と発光反応を起こすルシフェリン

産業技術総合研究所 生命工学領域 健康医工学研究部門 ナノバイオデバイス研究グループ 研究員 西原 諒
https://unit.aist.go.jp/hmri/nb5/

【新技術の概要】

血清などの夾雑系においてもアルブミンだけを「認識して光る」という特異性を持った発光基質ルシフェリンを開発した。高い相同性があるウシ血清アルブミンや他のヒト由来タンパクでは発光せず、サンプル前処理なしにヒト血清アルブミンを ELISA と同等以上に定量分析できる事を実証した。

【従来技術・競合技術との比較】

あらゆる組成の溶液で標的タンパク質を簡便かつ高感度に定量分析する手法は未だ十分ではない。 ELISA に代表される従来のタンパク質の定量分析は、 サンプル前処理と長時間の測定(2-3 時間)が必要である。一方で本手法は、サンプル前処理なしに、ルシフェリン添加後、約1分で目的タンパク質を定量できる。

【新技術の特徴】

・測定時に光源不要(装置: 発光ルミノメータのみ)
・測定が簡便 (サンプル前処理不要で、試薬を添加するだけ)
・短時間での検出 (約1分で測定が可能)

【想定される用途】

・診断薬開発の技術シーズ
・生命科学分野における新たな光イメージングツール
・タンパク質の品質管理

【関連情報】

・サンプルあり

製造技術
7) 電子デバイス基板とダイヤモンド放熱基板の大気中・低温での直接接合

産業技術総合研究所 エレクトロニクス・製造領域 デバイス技術研究部門 集積化MEMS研究グループ 研究員 松前 貴司
https://unit.aist.go.jp/d-tech/index.html

【新技術の概要】

電子デバイスの発展の中で発熱密度が急増しており、より効率的な放熱技術が必要になっている。今回、固体中最大の熱伝導率をもつダイヤモンドを放熱基板として、デバイスとダイヤモンドの表面同士が直接接合した高効率放熱構造の作製プロセスを開発した。

【従来技術・競合技術との比較】

今までダイヤモンド基板と異種材料基板の直接接合には超高真空中プロセスが必要であった。本技術開発では基板表面の官能基同士の反応を用いることで、大気中でも電子デバイスとダイヤモンド放熱基板を直接接合できるようになり、簡易なプロセスで高度冷却構造が可能になる。

【新技術の特徴】

・表面を官能基化したデバイス基板とダイヤモンド基板を直接接合する技術を開発
・高温や超高真空プロセスを使わないダイヤモンド基板と異種材料の直接接合を初めて実現
・電子デバイスからの効果的な放熱構造が簡易な工程で製造でき、情報通信・電動機器の省エネ化に貢献

【想定される用途】

・パワー半導体
・半導体レーザー
・高周波増幅器

医療・福祉
8) グルカゴン認識ペプチド並びにグルカゴン検出法

産業技術総合研究所 生命工学領域 健康医工学研究部門 バイオセンシング研究グループ 研究員 重藤 元
https://unit.aist.go.jp/hmri/group/bs/index.html

【新技術の概要】

抗体に依らない新たなグルカゴン検出プローブの開発のために、グルカゴン受容体の標的認識に関与するアミノ酸配列に着目してグルカゴンを認識可能なペプチドを取得した。さらに、当該ペプチドに、グルカゴンと当該ペプチドとの相互作用により検出を可能にする標識部を付けることで、グルカゴン検出用プローブを開発し、グルカゴン検出方法を確立した。

【従来技術・競合技術との比較】

近年グルカゴンのN末端とC末端双方を認識する複数の抗体を同時に用いることで感度良いグルカゴン検出ELISAキットが販売されている。しかしながら、キットごとに測定結果が異なることが報告されるなど、その検出能力は十分とは言えない。また専門技術が必須であり、抗体の反応を低温で数十時間以上かけて行う必要があるなど、大量のサンプルを用いたハイスループットの測定には適していない。本技術はサンプルと混ぜるだけで特異的にグルカゴンの検出が可能であり、特異性、スループット性に優れた技術である。

【新技術の特徴】

・特異的なグルカゴンの検出
・迅速なグルカゴンの検出

【想定される用途】

・健康診断などにおける検査試薬
・研究現場での検査試薬

創薬
9) 低品質iPS細胞を「検出」し、光で「除去」する技術

産業技術総合研究所 生命工学領域 細胞分子工学研究部門 多細胞システム制御研究グループ 研究員    渡邊 朋子
https://unit.aist.go.jp/cmb5/group/4-9Group.html

【新技術の概要】

ヒト人工多能性幹細胞(iPS細胞)は再生医療に用いる細胞治療製品の細胞源として利用されている。そのためiPS細胞の品質管理は細胞治療製品を効率的かつ安定的に生産するために重要となる。本発表では、 iPS細胞から逸脱し、多能性を失った不要な細胞(逸脱細胞)を検出し、除去する技術をご紹介する。

【従来技術・競合技術との比較】

ヒトiPS細胞を長期間培養していると未分化状態から逸脱し、多能性を失った細胞(逸脱細胞)が出現することがある。従来、逸脱細胞を非破壊検出し、取り除く方法がなかった。本技術を用いると、培養上清を用いて逸脱細胞を検出できる。さらに抗体を添加し、光を照射することで選択的な除去が可能である。

【新技術の特徴】

・培養上清を用いて逸脱細胞を非破壊的に検出できる
・抗体を添加し、光照射することで逸脱細胞を除去できる

【想定される用途】

・高純度なヒトiPS細胞の作製
・高効率なヒトiPS細胞の分化誘導の実現
・再生医療に用いるヒトiPS細胞の品質管理

材料
10) 融けずに熱を溜める潜熱型蓄熱セラミックス

産業技術総合研究所 材料・化学領域 磁性粉末冶金研究センター エントロピクス材料チーム 主任研究員   杵鞭 義明
https://unit.aist.go.jp/magmet/index.html

【新技術の概要】

バナジウムと酸素が特殊な反応を起こす原料粉末を開発し、これまで成型が困難であった二酸化バナジウムの焼結を容易とした。このセラミックスは、絶縁体から金属に相転移する際に、溶融型の蓄熱材と同等の潜熱を示し、緻密で堅牢であることから、例えば、電気・機械部品に直接内蔵し、熱・温度対策に利用することができる。

【従来技術・競合技術との比較】

従来の潜熱型の蓄熱材は溶融潜熱を使用するため液体封止が必要で、一般に形状を維持しない。一方、開発材は固体状態を維持し、強度も高いため部品の素材としてそのまま使用できる。また耐腐食性にも優れ、水中での利用が可能である。加えて、金属分散技術により、従来材の数十倍の熱伝導率をもち熱応答性にも優れる。

【新技術の特徴】

・固体のままで潜熱により吸熱・発熱するセラミックス
・高い熱伝導率により瞬時に応答
・機械強度に優れ加工も可能

【想定される用途】

・蓄冷・蓄熱材として
・自立型温度制御(保温、過熱防止など)用の部品として
・熱交換器の新素材として

【関連情報】

・サンプルあり
<連携・ライセンスについてのお問い合せ先>

産業技術総合研究所 イノベーション推進本部 知的財産部 技術移転室

TEL:029-862-6158 FAX:029-862-6159
Mail:aist-tlo-mlアットマークaist.go.jp
URL:https://www.aist.go.jp/aist_j/collab/patent/patent/tlo.html