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【Webサイトでの技術紹介】生体の計測・制御技術 新技術説明会

日時:2020年07月14日(火) 00:00~00:00

会場:本Webサイトでの技術の紹介

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、茨城大学、群馬大学、埼玉大学

発表内容詳細

  • 医療・福祉

1)一滴の血液から「見えない健康リスク」を評価する技術

発表資料

茨城大学 理工学研究科(理学野) 生物科学領域 教授 中村 麻子

http://asakolab.sci.ibaraki.ac.jp/index.html

新技術の概要

血球サイズによって血球成分の分離を行うマイクロ流路チップである。特徴として、分離だけでなく特定の場所に特定の血球成分を整列分離させ、分離ののちにそのままチップ流路内でDNA損傷を検出するためのプロセスが行えることがあげられる。

従来技術・競合技術との比較

これまでのDNA損傷検出技術と比較して圧倒的に微量の生体サンプルでの解析が可能である。また、これまでのマイクロ流路チップにはない整列分離およびチップ内での免疫染色行程が可能であることから、従来のDNA損傷検出技術と比較して短時間・低コストでの解析が可能である。

新技術の特徴

・数マイクロリットルの血液サンプルからのDNA損傷レベルの検出
・特定の血球成分の整列分離
・免疫蛍光染色法の短時間・低コスト化

想定される用途

・宇宙空間や放射線事故現場等の「現場」でのDNA損傷レベル評価
・DNA損傷を含む様々な生物マーカーを利用した検査・診断
・一般家庭における健康リスク診断

関連情報

・サンプルあり

  • アグリ・バイオ

2)家畜の三次元生体計測とCGモデリングツールによる解析

発表資料

茨城大学 農学部 地域総合農学科 教授 岡山 毅

新技術の概要

三次元計測技術が畜産分野でも応用されるようになってきた。しかし、家畜の姿勢は定常ではなく、また体型についても個体差が大きいため、単純な比較が難しい。これらの課題に対し、本技術では、ゲーム等に利用される三次元CG(コンピュータグラフィックス)モデリングツールを用いて、これらを定量的に評価することが可能である。

従来技術・競合技術との比較

通常、家畜の三次元計測を行う場合、家畜の姿勢を一定に保つ必要があるが、新技術では、姿勢を定量的に評価するため、姿勢の変化を考慮して、比較することが可能である。また、家畜の複雑な形状についても、定量的に評価することが可能である。

新技術の特徴

・家畜の三次元計測
・三次元CGモデリングツールを用いた姿勢の定量化
・三次元CGモデリングツールを用いた体型の定量化

想定される用途

・家畜の体重推定
・家畜の体型(BCS: Body Conditioning Scoreなど)管理
・家畜の行動管理

関連情報

・デモあり

  • 医療・福祉

3)細胞および組織内脂質滴の高感度可視化試薬

発表資料

群馬大学 大学院理工学府 分子科学部門 准教授 吉原 利忠

https://tobita-lab.chem-bio.st.gunma-u.ac.jp/index.html

新技術の概要

生細胞や固定細胞内の脂質滴および、マウスなどの小動物の脂肪組織や臓器(肝臓、腎臓など)細胞内の脂質滴に選択的に分布する試薬。本試薬を細胞培地に添加あるいはマウス尾静脈に投与することで、30分以内に脂質滴に移行し、分布や動態を市販の蛍光顕微鏡や蛍光プレートリーダーで追跡することができる。

従来技術・競合技術との比較

市販の脂質滴蛍光イメージング試薬は、選択性、安定性、滞留性などでいずれかの特性が不十分であり、また、小動物組織内の脂質滴イメージングに関しての知見はほとんどない。本技術は、培養細胞だけでなく生きた小動物組織内の脂質滴を、選択的に高感度で安定的にイメージングすることが可能である。

新技術の特徴

・培地に添加するだけで30分以内に細胞内の脂質滴に移行する。
・マウスの尾静脈より投与すると30分以内に脂肪細胞や臓器(肝臓、腎臓など)細胞内の脂質滴に移行する。
・市販の蛍光顕微鏡や蛍光プレートリーダーを用いて脂質滴イメージングや動態解析が可能。

想定される用途

・細胞および組織内の脂質滴イメージング
・細胞および組織内の脂質滴の動態解析
・アルコール性,非アルコール性脂肪肝のイメージンング

関連情報

・サンプルあり
・外国出願特許あり

  • 医療・福祉

4)2D/3D微細積層構造からなる3次元細胞共培養基材

発表資料

群馬大学 大学院理工学府 知能機械創製部門 教授 鈴木 孝明

https://mems.mst.st.gunma-u.ac.jp/

新技術の概要

強度が脆弱、かつ表面が非平坦なポーラス材料上へのマイクロパターン積層技術を用いて作製した、2次元の薄膜微細構造と3次元の立体ポーラス構造を組み合わせた細胞培養基材であり、3次元共培養が可能な足場として、細胞組織の形状や機能をin vitro制御できる。

従来技術・競合技術との比較

従来の3次元培養足場の多くは、そのポーラスサイズや形状は化学反応に依存するため、構造制御性に大きな制限があったが、ポーラス材上にマイクロパターンを積層することで、より生体に近い組織構造を生成可能な3次元培養足場が作製できる。また他の微細パターン形成技術に比べて、高精度、かつ高速・大面積化が容易である。

新技術の特徴

・従来単独構造であった、2D薄膜微細構造と3D立体ポーラス構造を組み合わせた3D細胞共培養基材
・既存の3次元培養用ポーラス基材(多孔質膜など)に細胞サイズ以下の微細パターンを含む膜構造を積層可能
・微細パターンは、大面積(手のひらサイズ)に高精細化(μmサイズ)可能で、作製時間は作製面積に依存しない

想定される用途

・生体組織を模倣した細胞組織構造のin vitro構築(例:血管の内・中・外膜からなる積層構造の3次元培養)
・ポーラス材を用いた電子デバイスやセンサ、生体模倣システムの作製
・光学、電磁気学、機械力学的なメタマテリアル構造の作製

関連情報

・サンプルあり
・外国出願特許あり

  • 計測

5)人体局所で放射線を計測するウエアラブルデバイスの開発

発表資料

群馬大学 大学院理工学府 電子情報部門 准教授 加田 渉

https://q-beam.ei.st.gunma-u.ac.jp/

新技術の概要

近年注目が集まる人体局所への放射線被ばく、特に水晶体への被ばくを効果的に測定する技術として、積算型線量計材料の構造体を用いてウエアラブルな線量計を実現した。透明な材料内部に蛍光中心となる元素の分布を形成することで、水晶体に入射する放射線の量を発光量として評価可能な体系を実現した。

従来技術・競合技術との比較

本考案技術では、積算型個人被ばく線量計材料の一種を用いて眼鏡型ウエアラブルデバイスを構成することで、従来技術では実現が難しい繰り返し線量読出し操作を可能とした。本技術により、特に制限が厳格化される眼部水晶体への局所領域での線量計測や、関連各種臓器への付与線量の評価が実現される。

新技術の特徴

・ウエアラブルな構造体の中で任意領域に積算型の放射線センサである線量計を配置
・積算型線量計のうち繰り返し計測可能な透明材料を用いることで読取精度を向上し読出誤差を低減
・読み出し後の追加被ばく操作などが可能であり、過酷事故などの状況下においても効率よく利用可能

想定される用途

・医療、工業利用放射線曝露環境下での放射線業務従事者の保護
・緊急事故等の対応時の局所被ばくの管理
・放射線曝露環境下に置かれた公衆の局所被爆の管理

関連情報

・外国出願特許あり

  • 計測

6)空中・液中を浮遊するナノ微粒子の材質と大きさを触らずに測る

発表資料

群馬大学 大学院理工学府 知能機械創製部門 教授 荒木 幹也

新技術の概要

空中・液中を浮遊するナノ微粒子の材質と大きさを、採取することなく非接触計測する技術です。採取して集めると、ナノ微粒子は爆発的に凝集して元の姿を失います。空間分布や成長履歴の貴重な情報も失われます。2色の偏光を粒子に照射しその散乱光強度を観測することで、粒子の屈折率(材質情報)と大きさを同時決定します。

従来技術・競合技術との比較

電子顕微鏡が全ての基準です。しかしながら採取が必要であり、粒子の発生・成長過程の解明や、ウイルス・花粉の空間分布を知るには困難を伴います。レーザによる非接触粒子計測法が種々提案されていますが、光源波長より小さな粒子(1μm以下)は計測困難です。「非接触」かつ「ナノオーダ」の本発明は稀有な計測法です。

新技術の特徴

・空中・液中を浮遊するナノ粒子の材質と大きさを計測できる
・ナノ粒子を採取することなく非接触で計測できる
・さまざまな粒径のナノ粒子が混在していても、その粒径分布が同定できる

想定される用途

・エンジン筒内で数十ミリ秒オーダの短時間で発生・成長・するすす粒子の成長過程解明
・半導体・液晶パネル製造過程における表面付着異物のサイズと材質同定
・海洋を浮遊するマイクロプラスチックと微生物の分離計測

関連情報

・外国出願特許あり

  • アグリ・バイオ

7)トランスグルタミナーゼ基質を用いた修飾タンパクの作製方法

発表資料

埼玉大学 大学院理工学研究科 物質科学部門 物質機能領域 助教 松下 隆彦

http://md.fms.saitama-u.ac.jp

新技術の概要

トランスグルタミナーゼ(タンパク質架橋酵素)の基質としてはたらくアジド基含有化合物を開発した。本基質を使えば、タンパク質上の特定の位置に様々なタイプの機能性分子を簡便に導入できるようになる。酵素反応により位置選択的なタンパク修飾がなされ、つづく化学反応で幅広い機能性分子がアジド基を介して導入される。

従来技術・競合技術との比較

化学法では幅広い化合物をタンパク質に導入できる反面、導入位置の制御は難しい。一方、酵素法は導入位置の選択性に優れているが、導入できるのは酵素に認識される化合物に制限される。本発明は両者の長所を組み合わせた手法を実現するためのツールであり、簡便かつ効果的なタンパク質修飾方法を提供することができる。

新技術の特徴

・タンパクへの機能付与が簡便化
・機能性タンパクの設計自由度が向上
・タンパク質以外でもアミノ基含有分子であれば本発明が適用できる可能性あり

想定される用途

・医薬品
・検査薬・診断薬
・タンパク加工

  • 計測

8)インライン全数検査を目指す非接触光表面形状計測

発表資料

埼玉大学 大学院理工学研究科 数理電子情報部門 電気電子システム領域 准教授 塩田 達俊

http://optel.ees.saitama-u.ac.jp/

新技術の概要

製造業の生産ラインでは、品質と信頼性を維持するために全ての個体で表面や塗装面の欠陥検出が必須である。しかし、既存の計測器では検査スピードが遅く広範囲の高分解サンプリング計測が不可能なために実用化しない現実がある。そこで本研究室で開発した光周波数コムシングルショット断層イメージング技術による実現を提案する。

従来技術・競合技術との比較

全数検査を行うためには高速な空間情報取得は必須であることは言うまでもない。高速に光で空間情報を非接触に取得する際に、レーザービームを走査(ポイントスキャン)をしていては、インライン計測では振動があるため得られた画像に手ブレがあって検査にならない。本技術は、シングルショット2次元計測を行うためインライン計測が可能である。

新技術の特徴

・光により非接触に物体の形状を計測できる。
・奥行方向の2次元画像を1ミリ秒以下で繰り返し計測できる(手ブレなし)。
・マイクロメートル分解能である。

想定される用途

・インライン製品表面計測
・キズ検査
・全数検査

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

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TEL:0294-38-5005 FAX:0294-38-5240
Mail:iricアットマークml.ibaraki.ac.jp

群馬大学 産学連携・知的財産活用センター
TEL:0277-30-1172~1175 FAX:0277-30-1178
Mail:tloアットマークml.gunma-u.ac.jp

埼玉大学 オープンイノベーションセンター
TEL:048-858-3849 FAX:048-858-9419
Mail:coic-jimuアットマークml.saitama-u.ac.jp

新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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