情報通信・環境負荷軽減技術~岐阜大、三重大~ 新技術説明会【オンライン開催】
日時:2022年07月19日(火) 10:30~14:55
会場:オンライン開催
参加費:無料
主催:科学技術振興機構 、岐阜大学、三重大学
発表内容一覧
発表内容詳細
- 10:30~10:55
- エネルギー
岐阜大学 工学部 電気電子・情報工学科 教授 王 道洪
新技術の概要
新技術は、風車の各ブレードに雷の電界方向に長さを有した導体アレイを設置することにより積極的に避雷導体に雷を誘う呼び水的な放電を発生させ、各ブレードの絶縁部分に着雷することを可能な限り抑制し、ブレードを雷害から護るものである。
従来技術・競合技術との比較
大型風車のブレードを雷害から護るために、従来レセプタ等が設置されている。しかし、従来技術では受動的に雷放電を受ける機能しかなく、雷害からブレードを完全に護れない。新技術では、風車の各ブレードに雷放電を誘う導体アレイを設置することで、雷害からブレードを完全に護れる。
新技術の特徴
・多くの実績を有する避雷針の原理を利用している。
・構造が簡単、設置も簡単、メンテナンスフリー
想定される用途
・風車ブレードの雷保護
- 11:00~11:25
- 建築・土木
三重大学 大学院工学研究科 建築学専攻 教授 富岡 義人
新技術の概要
集合住宅、戸建住宅を問わず、居住用建築物にはエアコン・電線・配管などを通すための貫通孔があります。とくにその防水性能についてお話しします。建築物の持続的利用と環境性能の向上のためには、設備更新の可能性を保障することが大切です。本技術は、そのために活用可能なものです。
従来技術・競合技術との比較
降雨強風時に、貫通孔から室内に漏水する事例があとを絶ちません。これまでの貫通スリーブは、軒下などの降雨が直接かからない部分にしか設置できませんでした。本技術によりそうした条件がなくなり、安心して設計・建設ができるようになります。
新技術の特徴
・貫通スリーブ
・等圧空間
・設置自由度
想定される用途
・外壁面貫通孔
・エアコンスリーブ
・増築用事前設置スリーブ
- 11:30~11:55
- 通信
3)スマートフォンセンサーのみからの正確な車速推定法
発表資料岐阜大学 工学部 電気電子・情報工学科 准教授 深井 英和
新技術の概要
車速は通常OBD2経由で取得するかGPS情報から計算する。しかしOBD2の利用は特殊な機器を必要とし、GPSには特有の誤差が存在する。本発明では、スマートフォンのGPSセンサーと加速度センサーの情報を統合し、各センサーの特有の欠点を相補的に補うことにより、スマートフォンのセンサー情報のみから移動体の車速を精確に予測する。
従来技術・競合技術との比較
GPSセンサーから車速を推定するには、従来法ではカルマンフィルタを利用する方法が提案されている。一方、本発明では、加速度センサーから求めた、GPSとは異なるタイプの誤差を含む車速を有効活用することにより、従来方より優れた精度で車速を推定する。
新技術の特徴
・スマートフォンに搭載されたセンサー情報のみからより精確な車速を計測できる
想定される用途
・路面状態の調査
- 13:30~13:55
- エネルギー
岐阜大学 高等研究院 地方創生エネルギーシステム研究センター 特任教授 中川 二彦
新技術の概要
バーチャルグリッドは電動車を用いて太陽光発電の電力を最も効率良く自己消費する自立型の相互融通ネットワークシステムである。電動車は、人とモノの輸送以外に電力輸送と需給調整の機能を持ち、移動の先々で地理的および時系列的に変化するエネルギー供給と消費のグリッドを形成し,太陽光発電の電力を相互融通消費する。
従来技術・競合技術との比較
太陽光発電の供給方法として最も効率が高く(送電損失が小さい)、社会で必要な蓄電池の総容量を大幅に削減でき、変圧器・送電線の供給インフラやプロバイダーが不要なため低コストで、道路があれば殆どの場所に適用が可能である。
新技術の特徴
・蓄電池を搭載する全ての電動車両に適用でき、太陽光電力の供給損失が最も小さい。
・複数の電動車とその移動先との連携によって、規模と効果が無限に拡大できるボーダーレスの仕組み
・蓄電装置(熱と電力)、充放電装置、データ収集、情報処理、制御を統合化したシステム
想定される用途
・自家用電動車(EV)と移動先
・公共交通機関(バス、タクシー)、運送業(トラック)、蓄電池電車(ローカル鉄道)とこれらの移動先
・産業機械(建設機械、フォークリフトなど)、電動倉庫、電動クレーン、農機具とこれらの移動先
- 14:00~14:25
- 通信
5)無線-光信号変換デバイス
発表資料三重大学 大学院工学研究科 電気電子工学専攻 教授 村田 博司
新技術の概要
無給電で無線信号を光信号に変換するデバイスの変換効率を向上させる技術。
パッシブな変換電場イス(電源不要)であり、通信やセンシング分野での応用が期待できる。
従来技術・競合技術との比較
従来技術では、無線信号の周波数が高く(ミリ波・テラヘルツ波)になると、光変調電極部分(信号変換部分)にエネルギーを集中させることが難しくなり、変換効率が低下していた。本発明では、構造を工夫して信号受信(アンテナ)部分と信号変換部分の結晶配置・構造を工夫することで、この問題を解決。
新技術の特徴
・無電源で無線信号を光信号に変換
・ミリ波およびテラヘルツ波帯での高効率変換
・小型・軽量
想定される用途
・Beyond-5G無線、6G無線通信のレシーバー
・IoTセンサネットワークにおけるセンサ信号読取り素子
・ミリ波イメージング用素子
- 14:30~14:55
- アグリ・バイオ
6)生物種を超えたエクソソームの品質規格の策定と商品品質管理
発表資料岐阜大学 工学部 化学・生命工学科 教授 竹森 洋
新技術の概要
食品・化粧品・創薬分野で注目を集めている細胞外微少小胞エクソソームの簡易な定量方法を提供する。機能性エクソソームに結合すると蛍光を発する化合物と液クロシステムを利用することで、食品中のエクソソームの量・サイズ・鮮度を評価できる。 次世代のエクソソーム規格を構築できると期待される。
従来技術・競合技術との比較
既存のエクソソーム検出試薬・装置は、特異性の面で劣っており測定実施者間での再現性は低い。加えて、食品などの異種混合の素材では特異性もさることながら精製などの汎用面に欠け、再現性そのものも極端に低い。しかも、鮮度評価はできないため品質管理ができない。今回の蛍光化合物は生体エネルギー物質と反応する点で品質管理に適している。
新技術の特徴
・エクソソームを簡単に定量できる。
・エクソソームのサイズと質を評価できる。
・エクソソームをラベルし追跡できる。
想定される用途
・食品・化粧品などに含有されるエクソソームの定量・品質管理
・エクソソーム濃縮のモニタリング
・エクソソームの導入(細胞・臓器)追跡
関連情報
・サンプルあり
お問い合わせ
連携・ライセンスについて
岐阜大学 学術研究・産学官連携推進本部
TEL:058-293-2034
Mail:sangaku t.gifu-u.ac.jp
URL:https://www.orchid.gifu-u.ac.jp/index.html
三重大学 地域イノベーション推進機構 知的財産統括室
TEL:059-231-5495
Mail:chizai-mip crc.mie-u.ac.jp
URL:https://www.crc.mie-u.ac.jp/chizai/
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