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脱炭素に資する技術 新技術説明会【オンライン開催】

日時:2023年02月21日(火) 11:00~14:25

会場:オンライン開催

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、東京工業大学、東北大学、同志社大学、立命館大学

発表内容詳細

  • 11:00~11:25
  • 環境

1)再生可能キレート剤を用いた100℃未満・常圧下のCO2回収・鉱物固定技術

発表資料 プレゼン動画

東北大学 大学院環境科学研究科 先進社会環境学専攻 助教 ワン ジャジェ

http://www2.kankyo.tohoku.ac.jp/komai/

新技術の概要

本技術は、CO2の吸収が可能で炭酸塩鉱物の析出にも適したアルカリ性のキレート剤水溶液を用いて、産業副産物や鉱物中のカルシウムをキレート錯体として抽出した後、加熱により錯体の安定性を低下させることで炭酸イオンとカルシウムイオンとの反応を誘起して炭酸カルシウムを製造するとともに、キレート剤水溶液を再生して繰り返し利用する技術である。

従来技術・競合技術との比較

従来のCO2鉱物固定技術は、高温環境や大幅なpH変化(pHスイング)が必要であり、エネルギーや薬剤を大量に消費する。本技術は、再生可能なアルカリ性キレート剤を利用することで、高温環境やpHスイングを用いずに、CO2と様々な産業副産物や鉱物から炭酸塩鉱物を簡単に合成できるため、既存技術よりも実施が容易で低コストである。

新技術の特徴

・アルカリ性キレート剤の使用により100℃未満・常圧で鉱物や産業廃棄物溶解・炭酸塩化を促進する
・酸・塩基の大量消費を防げる
・キレート剤も消費せず再利用できる

想定される用途

・二酸化炭素の回収・加速固定化
・Ca/Mgを含む産業廃棄物の資源化
・高純度炭酸塩鉱物の製造

関連情報

・サンプルあり
・デモあり
・展示品あり

  • 11:30~11:55
  • 材料

2)バイオマスを原料とするプラスチック代替材料

発表資料 プレゼン動画

同志社大学 理工学部 機能分子・生命化学科 教授 水谷 義

https://www1.doshisha.ac.jp/~biofunct/

新技術の概要

デンプンやセルロースなどのバイオマスをリン酸カルシウムと複合化させ、さらに糖のヒドロキシ基をエステル化反応で疎水化することで、多様なレベルの耐水性、弾性率を有する、植物由来原料を用いた新規機械材料を開発した。本材料は水を含むことによって靭性が高くなるという骨に類似の性質が特長となる。

従来技術・競合技術との比較

化石燃料に依存しないカーボンニュートラルなバイオマスを原料とした機械材料であり、耐水性を持ちながら生分解性も有することで廃棄しても環境問題を起こさず、また、弾性率、強度、破断伸び、吸水性などをコントロールできるなど従来の材料にない特長を有する。

新技術の特徴

・カーボンニュートラルである機械材料
・廃棄しても環境問題を起こさない材料
・水により靭性が向上する材料

想定される用途

・汎用の機械材料
・人工骨
・プラスチック代替材料

関連情報

・サンプルあり

  • 13:00~13:30
  • エネルギー

3)手のひらサイズの固体酸化物形燃料電池

発表資料

東京工業大学 科学技術創成研究院 未来産業技術研究所 助教 山田 哲也

http://www.yanagida.first.iir.titech.ac.jp/

新技術の概要

これまで固体酸化物形燃料電池(SOFC)は主に定置用の高効率な発電システムとして実用化されてきている。本発明では従来使われてきた平板状SOFCセルを搭載できるマイクロリアクターを作った。このマイクロリアクターは高い耐熱性と断熱性を有しており、これまでの定置用SOFCに可搬性を付与させ高密度な電池を作る技術である。

従来技術・競合技術との比較

従来の可搬性を持つSOFCの作製には高価なMEMSを使い、基板上に燃料電池のセルを集積する方法が取られてきてきた。基板とセルの熱膨張係数の違いにより破損しやすく高温での作動が難しいという課題があった。本技術では断熱性と耐熱性を有したリアクターを作り、安価な平板状セルを搭載できる特徴がある。

新技術の特徴

・軽くて小さく長時間駆動できる小型電池(高密度なエネルギー)
・従来の大きく定置用に使われてきたSOFCの技術を転用し小型化できる技術
・熱をマイクロリアクター内部に閉じ込める断熱技術

想定される用途

・マイクロモビリティ
・ドローンやEVTOL
・ウエアラブルデバイス・センサ

関連情報

・展示品あり

  • 13:30~13:55
  • デバイス・装置

4)微生物燃料電池で電源不要!廃水や土壌のセンシング装置

発表資料

立命館大学 理工学部 電気電子工学科 教授 田口 耕造

https://www.ritsumei.ac.jp/se/re/taguchilab/

新技術の概要

土壌中、廃水中の水面に浮遊させることで、水中の有機物に応じて発電動作可能な微生物燃料電池を開発しました。電極材料に廃棄物を混ぜることでアノード電極、カソード電極のコストを下げ、同時に微生物燃料電池の出力を向上させています。電極部のメンテナンスが容易であり長期的な安定発電と手間をかけず水質検査の実施が可能です。

従来技術・競合技術との比較

①廃棄物を利用した電極 ②安価かつ大量生産可能な微生物燃料電池 ③電極部のメンテナンスが容易であり、長期安定動作を実現 ④低濃度有機物、毒物検知も可能

新技術の特徴

・水中の有機物に応じて発電動作可能な微生物燃料電池である
・電極部以外は3Dプリンターを使用して作成しているため安価に大量生産を行うことが可能
・電極部のメンテナンスも容易であり家庭排水でも発電可能なことから長期的に安定発電が可能

想定される用途

・農地、植物工場での有機物濃度評価、農薬評価
・土壌、河川、池、湖、工場排水、家庭排水中の有機物・毒物センシング
・IoTデバイスを用いた多地点同時観測

関連情報

・デモあり

  • 14:00~14:25
  • エネルギー

5)勾玉形風車で発電力UP!一家に一台、風をとらえる令和の神器

発表資料 プレゼン動画

立命館大学 理工学部 機械工学科 准教授 吉岡 修哉

新技術の概要

勾玉形風車は、独自の勾玉形ブレードを持つ垂直軸風車で、回転中は常時、風車の回転方向に力を生み出すように、流体工学に基づいて設計しています。そのため、風が弱くても、風車が小さくても、効率よく回転します。また発電機類を最下部に設置できるためメンテナンスが容易で、一家に一台、屋根の上に設置する風車に適しています。

従来技術・競合技術との比較

勾玉形ブレードは従来型と比較して、風の運動エネルギーを効率的に回転エネルギーに変換します。そのため、小型化しても発電性能を維持できます。敷地面積当たりの発電量が太陽電池パネル同じなので、屋根上で併用することで安定した発電が実現します。

新技術の特徴

・勾玉形風車は小型の風車専用に特化して開発されている
・勾玉形風車は低風速な風況での運用を最も得意としている
・小型軽量で安価であり、機械部分を最下部に設置できるのでメンテナンスが容易である

想定される用途

・家庭用の再エネ電源として屋根上に設置し運用できる
・太陽電池パネルと併用することで天候や時刻に左右されない安定した発電量を確保できる
・地域に分散配置することで災害に強い再エネ電源システムとして活用できる

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

東京工業大学 研究・産学連携本部 産学連携部門
TEL:03-5734-3817  
Mail:sangaku アットマークsangaku.titech.ac.jp
URL:https://www.ori.titech.ac.jp/

東北大学  産学連携機構
TEL:022-795-5275  
Mail:sanren-kikaku-s アットマークgrp.tohoku.ac.jp
URL:http://www.rpip.tohoku.ac.jp/jp/

同志社大学 研究開発推進課 リエゾンオフィス
TEL:0774-65-6223  
Mail:jt-liais アットマークmail.doshisha.ac.jp
URL:https://kikou.doshisha.ac.jp/

立命館大学 研究部BKCリサーチオフィス
TEL:077-561-2802  
Mail:event アットマークst.ritsumei.ac.jp
URL:https://www.ritsumei.ac.jp/research/

新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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