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沖縄科学技術大学院大学(OIST) 新技術説明会【オンライン開催】

日時:2022年06月30日(木) 09:55~11:55

会場:オンライン開催

参加費:無料

主催:科学技術振興機構 、沖縄科学技術大学院大学(OIST)

発表内容詳細

  • 09:55~10:00

開会挨拶

沖縄科学技術大学院大学 技術開発イノベーションセンター 技術移転セクション シニアマネージャー 市川 尚斉

  • 10:00~10:25
  • 創薬

1)超解像(UD)プロテオミクスによるヒト患者iPS細胞分化の最適化

発表資料 プレゼン動画

沖縄科学技術大学院大学 細胞分子シナプス機能ユニット スタッフサイエンティスト ザカリ タウフィック

https://groups.oist.jp/ja/cmsfu

新技術の概要

iPS細胞を他の細胞型に分化させる方法は従来から知られているが、形態形成や機能の最適化は、再生医療において肝心となるにも関わらず、研究が進んでいない。本発明は、UDプロテオミクスの見地から、新しい培養レシピやウイルスを利用する分化経路を構築し、iPS細胞由来の細胞の健全性と機能を大きく向上させる。

従来技術・競合技術との比較

分化最適化により、より健全で接続が多い精神疾患患者由来のiPSC-ニューロンが得られた。UDプロテオミクスは、従来のプロテオミクスでは検出不能だった受容体や核内因子を多数検出・定量可能。培地中に対応するリガンドを添加することで、ニューロンの成長、シナプス形成、活動が大きく改善。この手法の他の細胞型(心臓、皮膚、肝臓、肺、網膜、膵臓等)への応用も期待される。

新技術の特徴

・細胞内タンパク質の包括的かつ定量的なプロテオーム解析
・分化した幹細胞の健全性が向上
・分化した幹細胞の機能が向上

想定される用途

・ヒトiPS細胞の分化
・再生医療
・患者ごとの個別化診断

  • 10:30~10:55
  • 計測

2)レーザー光干渉によるナノ粒子検出技術、ウイルス(溶液中、大気中)、 PM2.5のリアルタイムモニタリング

発表資料 プレゼン動画

沖縄科学技術大学院大学 量子波光学顕微鏡ユニット 教授 新竹 積

https://groups.oist.jp/ja/qwmu

新技術の概要

レーザー光干渉縞の中を通過する微細粒子が散乱する光を検出し、粒子の大きさをリアルタイム計測する。数10ナノメートルから数ミクロンの粒子を1個から検出可能。ウイルス(溶液中、大気中)や喫煙、大気中PM2.5のリアルタイムモニタリング。レーザー干渉縞により粒子サイズを高い絶対精度で計測でき、経年変化が少ない。

従来技術・競合技術との比較

現在標準的に使われている光濁度計は、粒子サイズを絶対精度で測定することはできず、定期的な校正が必要な比較検出しか行えない。また粒度のヒストグラムの分解能が低いという問題がある。本手法は、極めて安定なレーザー干渉縞を利用しており、ノイズが低く抑えられ検出感度が高い。

新技術の特徴

・レーザ干渉による粒子サイズの絶対精度
・連続リアルタイム計測
・高速 ~10 k-particles/sec

想定される用途

・感染症ウイルス検出(空港検疫)
・PM2.5のリアルタイムモニタリング
・高価格帯の空気清浄機のモニタリング機能

  • 11:00~11:25
  • 分析

3)低分子化合物の迅速・正確な構造推定法

発表資料 プレゼン動画

沖縄科学技術大学院大学 進化神経生物学ユニット グループリーダー 早川 英介

https://groups.oist.jp/ja/enbu

新技術の概要

低分子化合物の構造を質量分析とイオンモビリティ分析の情報から明らかにする技術。データ処理は自動化されており、既存の質量分析・イオンモビリティ装置のデータをそのまま用いることが可能。煩雑な単離・精製の必要がなく、試料中の数百もの未知化合物の構造を一挙に推定できる。食品・環境分析・創薬等、広い分野における未知化合物の解析に有効。

従来技術・競合技術との比較

従来の質量分析ではフラグメント(部分構造)の質量のみを構造解析に使っていたのに対し、本技術はフラグメントの立体情報を反映するイオンモビリティを統合して解析することで、より正確な構造推定が可能になる。また、NMRによる構造解析と異なり、単離・精製の必要がなく、数百の化合物の混合試料から迅速網羅的に構造推定が可能である。

新技術の特徴

・高精度で、自動化された構造解析手法
・既存の装置の分析データをそのまま利用
・精製不要で、複数の化合物の構造を解析

想定される用途

・食品分析における未知の混入物・副生成物などの構造推定
・環境分析における未知のリスク化合物の研究
・天然物からの新規有用物質の構造推定

  • 11:30~11:55
  • 創薬

4)再生医療で使う神経足場のための新しい生体材料と製造技術

発表資料 プレゼン動画

沖縄科学技術大学院大学 分子神経科学ユニット 准教授 マルコ テレンツィオ

https://groups.oist.jp/ja/mnu

新技術の概要

外傷を受けた神経・脊髄組織の自然再生には限界がある。本技術は、生分解性を持つ脳組織様複合生体材料とその材料で個々の患者のニーズに合わせた3次元足場を迅速に製作する高精度なエレクトロスピニング製造方法である。この繊維状足場により神経細胞の接着性が向上し、マウスの感覚神経と運動神経の成長を促進することを確認している。

従来技術・競合技術との比較

現在市販されているポリマーは神経組織への応用には十分な導電性を有しておらず、既存の製造方法ではほとんどが2次元で、また1 x 1 x 0.1 mmのカスタム足場製作に5-6日かかる。OISTの新規生体材料は生分解性と導電性を有し、脳組織に似た物理化学的特性を示す。さらに個別化した3次元足場材をわずか3-4時間で製作できる。

新技術の特徴

・生分解性と脳組織に類似した特性を持つ
・各患者の損傷部に合わせた3次元足場
・速く製作可能な方法

想定される用途

・神経・脊髄損傷の個別化医療
・研究/生物医学/医療:神経疾患の微小生理学的モデル
・ナノニューロエレクトロニクス:ブレイン・マシン・インターフェースでの半導体神経プローブやチップの開発

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

沖縄科学技術大学院大学(OIST) 技術移転セクション
TEL:098-966-8937
Mail:tls アットマークoist.jp
URL:https://groups.oist.jp/ja/tdic/technology-licensing-section

新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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