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千葉大学 新技術説明会【オンライン開催】

日時:2023年12月21日(木) 10:00~14:55

会場:オンライン開催

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、千葉大学

発表内容詳細

  • 10:00~10:25
  • 電子

1)革新的小型軽量高速充電回路を低コストに:革新的高周波電源

発表資料 プレゼン動画

千葉大学 大学院工学研究院 融合理工学府 数学情報科学専攻 教授 関屋 大雄

https://www.s-lab.nd.chiba-u.jp

新技術の概要

リチウムイオン電池等への充電はモバイル機器に必須であり、そのアダプタの小型軽量化は我々の身近なところで大きなインパクトを与える。本技術では一定電流/一定電圧をひとつの回路で無制御で切り替える高周波電源を実現している。

従来技術・競合技術との比較

ひとつの回路で一定電流/一定電圧を切り替える高周波インバータの開発に成功している。「一定」の実現に制御を不要とするところが最大の特徴であり、どちらのモードもソフトスイッチングを達成するため、高周波化にも対応する。結果として、革新的小型・軽量・低コストな充電回路への道を拓く。

新技術の特徴

・無制御で一定電圧・一定電流を達成
・ソフトスイッチングを理論的に保証し、高周波動作の実現を可能
・バッテリー充電器の小型・軽量・低コスト化を実現

想定される用途

・バッテリー駆動モバイル端末の超小型軽量充電アダプタ
・ワイヤレス充電回路
・スーパーキャパシタなどの次世代蓄電デバイスの充電回路

  • 10:30~10:55
  • 製造技術

2)開封と同時に容器にもなる高効率サスティナブルパッケージ

発表資料 プレゼン動画

千葉大学 デザイン・リサーチ・インスティテュート デザインコース 准教授 田内 隆利

https://ishoukt.exblog.jp/

新技術の概要

新技術は、紙1枚を折るだけで製作可能なため、パッケージの大幅なコストダウンが可能となり環境負荷が小さい。また、開封の動作ひとつで容器として組み上がるため、内容物を別容器に移し替える必要がない。さらに、包装時はコンパクトになり開封時は空間ができるという点で、運送や小売店舗への陳列の点で有利である。

従来技術・競合技術との比較

紙1枚を折って作られた容器は存在するが、包装時にコンパクトにならず、密閉性も期待できない。また、組み立てると内部に空間ができ、使用していない時は折りたたんで平面になる容器も存在するが、1枚の紙では製作不可能な点と、組み上げるためには側面を内側から押し出す必要があるという点から、密閉性の面で劣っている。

新技術の特徴

・ある程度密閉性が期待できる紙容器
・包装が容器としても使用できる
・製造コストを削減できる

想定される用途

・食品(納豆、菓子など液体以外のもの)
・少量のボルト、ネジ、リベットなど

関連情報

・サンプルあり
・デモあり
・展示品あり

  • 11:00~11:25
  • 情報

3)非接触環境センシングによる心の状態予測技術 ~室内における心的状態推定技術と位置推定技術~

発表資料 プレゼン動画

千葉大学 情報戦略機構 データマネジメント部門 准教授 小室 信喜

http://www.tj.chiba-u.jp/~komuro/

新技術の概要

本技術は、認知機能に関する室内環境データや生理反応、行動に関するデータを収集し、非接触型環境センサデータと心的状態との関係をビッグデータ解析し、室内環境と心的状態の関係を解析することによって、非接触型環境センサデータを用いて心的状態を予測するというものである。室内環境と心的状態の関係を把握し予測できる点が本技術の強みである。

従来技術・競合技術との比較

心理学や認知科学で用いられてきた実験データやアンケート等の手法で得た心的状態の把握は心理特性の主観的な解明には効果的だが、客観的に解明するには不向きである。他方、体温や心拍数等の生体データ・心理指標と心的状態との対応を解析する研究は、客観的かつ高精度で心的状態を推定できるが、人体に取り付ける接触型センサを用いるため、行動に制約が生じる。

新技術の特徴

・室内環境から感情を予測
・室内環境と心的状態の関係を把握
・非侵襲的に非接触で感情を推定、予測

想定される用途

・メンタルヘルスケア
・自動車運転時のストレスや眠気の予測
・授業や仕事をする室内環境の評価

  • 13:00~13:25
  • 分析

4)ナトリウムイオンを選択的に捕捉する新規クラウン化合物

発表資料

千葉大学 大学院理学研究院 化学研究部門基盤物質化学講座 教授 勝田 正一

https://bunseki-sc-chiba.sakura.ne.jp/index.html

新技術の概要

本技術は、有機シランを架橋部とする新しい ビス(12-クラウン4)型化合物の製造と物性に関するものである。この化合物は有機ジクロロシランと 2-(ヒドロキシメチル)-12-クラウン-4 とを 1:2 の物質量比で混合するだけで容易かつ高収率に合成できる。この化合物は溶液中でナトリウムイオンを選択的に捕捉する性質を持ち、ナトリウムイオンに対するセンサーや抽出剤に利用することができる。

従来技術・競合技術との比較

ナトリウムイオンと選択的に反応する配位子(イオノフォア)がいくつか市販されており、その代表例の一つに ビス[(12-クラウン-4)メチル]-2-ドデシル-2-メチルマロネート(従来化合物)がある。本技術による新規クラウン化合物は、分子内に2つの12-クラウン-4構造を持つ点で従来化合物に類似しているが、合成がより容易であり、またナトリウムイオンに対する抽出剤あるいはイオンセンサー用イオノフォアとして、選択性等の性能に優れている。

新技術の特徴

・従来化合物よりも容易かつ低コストに合成することが可能
・水中のナトリウムイオンを抽出するための抽出剤として、従来化合物よりも抽出能・抽出選択能に優れている
・ナトリウムイオンセンサー用のイオノフォアとして、従来化合物よりも選択性に優れている

想定される用途

・ナトリウムイオンを分離・分析・除去するための抽出剤
・ナトリウムイオンセンサー用のイオノフォア

関連情報

・サンプルあり

  • 13:30~13:55
  • アグリ・バイオ

5)微生物の中鎖脂肪酸生産能を利用した革新的土壌消毒法

発表資料 プレゼン動画

千葉大学 大学院園芸学研究院 園芸環境科学講座 教授 天知 誠吾

https://bikou-amachi.com

新技術の概要

ある種の嫌気性細菌が発酵生産する中鎖脂肪酸には、フザリウムや青枯れ病といった植物病原菌に対する強い消毒効果がある。本技術は、微生物が生産する中鎖脂肪酸を直接土壌に施用することで、安全・安価で持続可能な土壌消毒を行うものである。

従来技術・競合技術との比較

土壌くん蒸剤はヒトに対して刺激性や毒性が高い。ヒトや環境に優しい消毒法として土壌還元消毒が注目されているが、効果が不安定だったりコスト面での課題がある。本技術は、土壌還元消毒で優占する細菌を分離し応用した技術であり、次世代型の持続可能な農業に貢献できる。

新技術の特徴

・くん蒸剤や還元消毒に代わる新しい土壌消毒技術
・気温に左右されず安全・安価に土壌消毒が可能
・土壌の灌水、被覆、密閉作業が不要で休耕期間も短縮できる

想定される用途

・北海道や高地など寒冷地での土壌消毒
・春先や秋口など地温を確保できない条件での土壌消毒
・初期コストや専門技術を必要としない土壌消毒

  • 14:00~14:25
  • 材料

6)FDM方式3Dプリンタのための傾斜機能フィラメントを用いた造形方法

発表資料 プレゼン動画

千葉大学 デザイン・リサーチ・インスティテュート デザインコース 教授 寺内 文雄

新技術の概要

従来の熱溶解積層3Dプリンタが単一材料から成るフィラメントのみを用いている点に着目し、2種類の異なる樹脂の配合割合を段階的に変えながら混練することによって、色相や力学特性が連続的に変化するフィラメント(傾斜機能フィラメント)の作製方法を開発し、その成形方法の基礎を確立した。

従来技術・競合技術との比較

従来方法のように複数のノズルを用いて出力時に複数の樹脂を混ぜながら出力する方法とは異なり、フィラメントの段階で色相や硬軟を連続的に変化させている点に特徴がある。

新技術の特徴

・傾斜機能フィラメント
・応力集中の緩和
・三次元構造物

想定される用途

・プロダクト(製品)
・部品

  • 14:30~14:55
  • 医療・福祉

7)超音波と相変化液滴を利用したジャイアントベシクル内包薬物の放出制御法及び新規ベシクルクラスター

発表資料 プレゼン動画

千葉大学 フロンティア医工学センター 研究開発部 准教授 吉田 憲司

https://www.cfme.chiba-u.jp/staff/detail.php?index=yoshida

新技術の概要

超音波と相変化液滴の相互作用を利用し、ジャイアントベシクル凝集体(GCV)に内包した薬剤を非接触に放出させる方法を開発した。GCVには薬剤とともに相変化液滴が内包され、超音波照射時に液滴が気化し、その衝撃を利用しベシクルを破壊し、薬剤を放出させる。開発技術により、生体内で長時間滞留可能なGCVを任意のタイミングで破壊することが可能となり、時間的にピンポイントな投薬が期待できる。

従来技術・競合技術との比較

一般的なドラッグデリバリシステムでは、薬物担体である微粒子の膜や粒子自体の構造を調整することで薬物の放出が制御される。提案技術は、生体外からの超音波照射によりベシクルを破壊することで薬物放出を達成する方法であり、超音波強度により薬物放出量を制御できる可能性がある。特に即効性が求められる状況において有用であると期待される。

新技術の特徴

・生体外から非接触に内包物の放出を制御可能(内包物の送達場所、送達時間、放出量)
・瞬間的な放出も可能
・相変化液滴をGCVに内包することで超音波の生体作用(悪影響)を最小化

想定される用途

・腹腔鏡手術における腫瘍マーキングとセンチネルリンパ節同定;診断薬
・セラノスティック製剤(造影剤と薬物の封入);診断薬及び治療薬
・ドラッグデリバリーシステム

関連情報

・サンプルあり

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

千葉大学 研究推進部産学連携課
TEL:043-290-3048
Mail:ccrcu アットマークfaculty.chiba-u.jp
URL:https://imo.chiba-u.jp/index.html

新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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