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医工連携 新技術説明会【オンライン開催】

日時:2023年12月14日(木) 10:00~13:55

会場:オンライン開催

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、東北大学、北海道大学、新潟大学、東京工業大学、東京医科歯科大学、名古屋大学

協力:株式会社東北テクノアーチ

発表内容詳細

  • 10:00~10:25
  • 医療・福祉

1)弦振動によるワイヤ駆動手術ロボットの力センシング

発表資料 プレゼン動画

東京工業大学 工学院 機械系ライフエンジニアリングコース 教授 小俣 透

http://www.bmm.mech.e.titech.ac.jp/

新技術の概要

ワイヤ駆動手術ロボットの駆動ワイヤを体外部で弦振動させて、その振動周波数からワイヤの張力を求め、鉗子の把持力、先端に加わる外力を推定する方法を提案する。提案方法では弦振動を発生させるための機構と振動周波数計測のためのセンサが必要となるが、いずれも安価な部材で実現できる。

従来技術・競合技術との比較

鉗子先端に取り付ける力センサが多数提案されているが、過酷な体内環境で使用でき滅菌洗浄可能な力センサを開発することは非常に難しい。体外の空気圧アクチュエータの圧力から力を推定する方法が唯一の実用化例であるが、それよりも力の作用点に近い場所で計測するため、摩擦の影響は少ない。

新技術の特徴

・歪計測に基づく力センサと異なり歪部がないので、堅牢、滅菌洗浄可能、安価な部材で構成可能である

想定される用途

・手術ロボット
・狭所での作業、検査などのためのワイヤ駆動ロボットの張力センシング

  • 10:30~10:55
  • 医療・福祉

2)パッチ法深層学習を用いた、脳下垂体手術における腫瘍識別モデル

発表資料 プレゼン動画

名古屋大学 大学院医学系研究科 脳神経外科 病院講師 竹内 和人

https://med-nagoya-neurosurgery.jp/

新技術の概要

脳下垂体手術に用いる神経内視鏡の術中画像からパッチを切り出し、そのパッチが腫瘍かそうでないかを判定する深層学習モデルを作成した。今回使用した学習データはパッチベースで腫瘍・正常下垂体組織それぞれ5万枚以上。この腫瘍識別モデルをモニターに可視化し、医師の手術支援をすることができるシステムを開発。

従来技術・競合技術との比較

従来の技術としては光学機器の進歩や他分野で腫瘍を可視化する技術が挙げられる。しかし、それらの技術を用いても、術中に脳下垂体腫瘍を客観的に識別することができない。さらに、腫瘍を内部から摘出する脳神経外科分野の手術において、手術の進行に伴う変化を認知できる点で競合技術と比較して本技術の優位性がある。

新技術の特徴

・手術の進行に伴う変化を認知できる点
・従来のセグメンテーション技術ではなくパッチ法による深層学習システム
・汎用PCの性能の範囲内で動作すること

想定される用途

・脳下垂体手術の術中支援システム
・脳神経外科専攻医向けの手術教育システム
・脳下垂体手術の技術認定制度の項目としてのシステム

関連情報

サンプルあり

  • 11:00~11:25
  • 医療・福祉

3)歯科治療用ジルコニア材の表面改質による接着強度向上技術

発表資料

東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 口腔医療工学分野 講師 佐藤 隆明

https://www.tmd.ac.jp/ohe/teachers/dept01_54d4914175413/

新技術の概要

本発明の技術を用いて歯冠修復治療に用いるジルコニア材(保険適応外)の表面改質をすることによって、歯科用レジンセメントを用いた際の接着強さ(脱落防止効果)を向上させることが可能となる、新たな知見が得られた。

従来技術・競合技術との比較

従来の臨床においては、ジルコニア材の接着強さ向上に関して「サンドブラストを行い機械的嵌合力を向上させる」「機能性のプライマー液を塗布して、セメント材の化学重合性を向上させる」といったアプローチがされており、本発明技術を用いた表面改質に関する知見は乏しい。

新技術の特徴

・接着性レジンセメントと、ジルコニア材の接着強さを向上させる

想定される用途

・歯科治療時における利用

  • 11:30~11:55
  • 材料

4)カテーテル接着を引き起こさない、新たな脳血管内塞栓物質

発表資料 プレゼン動画

北海道大学 北海道大学病院 脳神経外科 講師 長内 俊也

https://neurosurgery-hokudai.jp/

新技術の概要

脳血管内治療で使用する液状塞栓物質は脳動静脈奇形等の異常血管の閉塞に有効だが、カテーテルが塞栓物質に接着する合併症が時に致命傷になり得る。我々は静電作用を応用し、カテーテルに接着性し難い塞栓物質を開発し、小動物で有効性を証明した。本品はカテーテル接着抑止というアンメットニーズを解決する可能性をもつ。

従来技術・競合技術との比較

本品は従来脳血管内で用いられている液体塞栓剤Onyxに比べ、カテーテルの引き抜き力が有意に小さいことが証明された。また、Onyxは溶媒にジメチルスルホキシド(DMSO)を使用するが、DMSOは生体毒性があるため、1回の治療に使用できる容量が限られている。本品は水溶性であり、溶媒の毒性は皆無である。

新技術の特徴

・水溶性
・非接着性
・静電作用による血液凝固

想定される用途

・血管内塞栓物質(脳血管以外も含む)
・外科的止血剤・接着剤
・皮膚欠損用創傷被服剤

関連情報

サンプルあり

  • 13:00~13:25
  • 材料

5)応力遮蔽効果に優れたインプラント用チタン合金のバイオ機能の付与

発表資料 プレゼン動画

東北大学 金属材料研究所 新素材共同研究開発センター 教授 正橋 直哉

http://www.crdam.imr.tohoku.ac.jp/

新技術の概要

応力遮蔽性能に優れたチタン合金の表面を陽極酸化法における電気化学条件を制御することで、生体活性・抗菌性・トライボコロージョン特性に優れた表面改質を施すことが可能。

従来技術・競合技術との比較

生体活性の付与にはハイドロキシアパタイトコーテイングが、抗菌性には銀イオン担持が、トライボコロージョン特性には窒化や酸化処理が施されるが、最初は密着性が、二番目は安全性が、三番目は耐久性に難があり、すべてを満足できるのが本発明の特徴である。

新技術の特徴

・生体活性
・抗菌性
・トライボコロージョン特性

想定される用途

・インプラント (人工関節)

関連情報

サンプルあり

  • 13:30~13:55
  • 医療・福祉

6)より正確に拒絶反応を予測できる腎移植検査法

発表資料 プレゼン動画

新潟大学 医歯学総合病院 泌尿器科 病院講師 田﨑 正行

https://www.med.niigata-u.ac.jp/uro/staff/index.html

新技術の概要

近年、ABO血液型不適合腎移植の成績が向上し末期腎不全患者に腎移植の機会拡大に貢献している。しかし、拒絶反応を克服したわけではなく、より正確な予測ツールの開発が望まれる。我々は、拒絶反応をより正確に予測する新規抗血液型抗体測定法を開発した。

従来技術・競合技術との比較

通常、赤血球のABO血液型抗原に対する反応を拒絶反応の予測に使用することが世界標準となっている。我々は、腎臓のABO血液型抗原への反応を測定できる抗血液型抗体検査法を開発した(CD31-ABOアレイ)。従来法と比較し、CD31-ABOアレイが正確にABO不適合腎移植後の拒絶反応を予測することを報告した。

新技術の特徴

・血管内皮細胞上に発現するABO血液型抗原への抗体価測定
・糖蛋白アレイ

想定される用途

・安全な腎移植(リスク予測,腎移植前の治療強化,移植回避など)
・他臓器におけるABO不適合移植(心臓,肝臓,肺臓)への応用の期待

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

東北大学 産学連携機構
TEL:022-795-5269 
Mail:sangaku-suishinアットマークgrp.tohoku.ac.jp
URL:https://www.rpip.tohoku.ac.jp/jp/aboutus/form/

北海道大学 産学・地域協働推進機構 産学連携推進本部
TEL:011-706-9561 
Mail:techtfアットマークmcip.hokudai.ac.jp
URL:https://www.mcip.hokudai.ac.jp/about/onestop.html

新潟大学 社会連携推進機構
TEL:025-262-7554 
Mail:onestopアットマークadm.niigata-u.ac.jp
URL:https://www.ircp.niigata-u.ac.jp/

東京工業大学 研究・産学連携本部
TEL:03-5734-2445 
Mail:sangakuアットマークsangaku.titech.ac.jp
URL:https://www.ori.titech.ac.jp/

東京医科歯科大学 オープンイノベーションセンター
TEL:03-5803-4732 
Mail:openinnovation.tloアットマークtmd.ac.jp
URL:https://tmdu-oi.jp/

名古屋大学 メディカルイノベーション推進室
TEL:052-744-2189 
Mail:tsurumai-miuアットマークaip.nagoya-u.ac.jp
URL:http://www.miu.aip.nagoya-u.ac.jp/

新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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