東京工業大学 新技術説明会【対面開催】
日時:2023年11月28日(火) 10:00~14:55
会場:JST東京本部別館1Fホール(東京・市ケ谷)
参加費:無料
主催:科学技術振興機構、東京工業大学
発表内容一覧
発表内容詳細
- 10:00~10:25
- 製造技術
東京工業大学 科学技術創成研究院 未来産業技術研究所 教授 佐藤 千明
新技術の概要
接着剤破断面には、その形態として、界面破壊、薄層凝集破壊、凝集破壊がみられる。接着試験では、破断面の破壊形態の同定とその面積計算が必須となる。ここに紫外線を照射し、接着剤の残滓が発する蛍光を用い破断面の解析を行う。
従来技術・競合技術との比較
いままで人手に頼っており、手間のかかるプロセスであった。これを本手法で自動化が可能となる。具体的には界面破壊、薄層凝集破壊、および凝集破壊の区別と面積比計算を自動化する。
新技術の特徴
・界面破壊、薄層凝集破壊、および凝集破壊の区別と面積比計算を自動化
想定される用途
・接着剤開発での強度評価時に使用可能
・接着剤の相対評価に適用可能
・接着部が破断した場合のトラブルシューティングに使用可能
- 10:30~10:55
- デバイス・装置
2)未来のコンピューターを実現するフォトニクス
発表資料東京工業大学 科学技術創成研究院 未来産業技術研究所 教授 中川 茂
新技術の概要
光デバイス:電流による情報入出力、光による情報処理でスケーリング可能性のある連続媒質型リザバーコンピューティングを実現する光集積回路
単一光子源装置:電流駆動でオンデマンドに同一の通信波長帯光子を高効率に発生する装置
従来技術・競合技術との比較
光デバイス:連続媒質型のフォトニック・リザバーで、規模・機能のスケーリング可能性を実現
単一光子源装置:電流駆動で、同一波長の光子の高効率発生を実現
新技術の特徴
・連続媒質型のリザバーコンピューティングで、電流による情報の入出力、光による情報の処理実現を可能にする光集積回路
・垂直微小共振器と量子ドットの組み合わせで、フォトン発生・取り出しと電子・ホールの注入の最適化
想定される用途
・AIハードウェア
・量子コンピューター
・量子センサー
- 11:00~11:25
- 計測
東京工業大学 工学院 システム制御系 教授 天谷 賢治
新技術の概要
スリットを入れてコンプライアントメカニズム特性を有するゲージを被測定物に貼り付けることにより、歪が増幅された画像を観測することを可能とすることで測定精度を向上し、かつ、従来の歪デバイスを用いた方法のような電気的な接続を不要とした。
従来技術・競合技術との比較
被測定物の表面のパタンを直接観測する方法に比べて精度が向上すること、ピエゾデバイスなどを用いた方法のような電気接続を不要とした。
新技術の特徴
・非測定物
想定される用途
・歪ゲージ
関連情報
サンプルあり
- 11:30~11:55
- デバイス・装置
東京工業大学 工学院 電気電子系 准教授 鈴木 左文
新技術の概要
従来よりテラヘルツ帯では高出力信号を得ることが難しく、高出力を得ようとすると装置は必然的に大きく高価になる問題点があった。本技術では小型の半導体デバイスである共鳴トンネルダイオードを用い、従来よりも高いミリワット以上の出力放射を得ることを可能とする構造を提供し、また、そのデバイス構造を簡易にすることで作製を容易にする手法についても提供する。また、新技術には開発されたデバイスを用いた独自の距離測定システムも含まれており、これらによりテラヘルツ共鳴トンネルダイオードデバイスに関する総合的な技術を提供する。
従来技術・競合技術との比較
共鳴トンネルダイオードを用いたテラヘルツ信号源は、1mm角以下の小型なデバイスで室温直流駆動でき、低温でしか動作できない量子カスケードレーザーなどに比べて優位性を持つ。また、本技術により従来デバイスから大きく出力を向上することができ、これにより他の電子デバイス型信号源よりも10倍大きなミリワット出力を単体で放射することが可能となった。
新技術の特徴
・高出力CW小型テラヘルツ信号源
・サブキャリアを用いた独自のテラヘルツ距離測定システム
想定される用途
・テラヘルツ3Dイメージング
・テラヘルツレーダー
関連情報
展示品あり
- 13:00~13:25
- 電子
東京工業大学 科学技術創成研究院 未来産業技術研究所 助教 横式 康史
新技術の概要
エナジーハーベスティングなどで得られるごく僅かな電力でも駆動する不揮発性メモリを使用したCPUを提案する。1サイクル終了後に不揮発性メモリに必要な情報(プログラムカウンタの値など)のみを保存し、必要なタイミングで読み出すことで、本CPUは僅かな電力を間欠的に供給するだけでも動作する。
従来技術・競合技術との比較
通常のCPUはごく僅かなエネルギーで駆動しても、すぐに電源がオフになりリセットされてしまい、プログラムが先に進まなくなるが、パルス駆動型CPUでは1サイクル+不揮発性メモリに書き込むための電力さえあればどのような長いプログラムでも実行できる。
新技術の特徴
・低消費電力
・エナジーハーベスティングによるIoTデバイス
・IoTデバイスの小型化
想定される用途
・低消費電力IoTデバイスの制御
・1時間に一回動作すればよい、などという間欠駆動型のデバイス制御
・エナジーハーベスタを用いたデバイス制御
関連情報
デモあり
展示品あり
- 13:30~13:55
- 創薬
東京工業大学 生命理工学院 生命理工学系 教授 山本 直之
新技術の概要
特定の乳酸菌は、腸管免疫系に作用するための特徴的表層タンパク質を保有している。この乳酸菌表層蛋白質をリポソームの表層にコートすることで、消化管内での安定性が向上し、腸管免疫系への特異的作用が強化される。
従来技術・競合技術との比較
プロバイオティクス乳酸菌が腸管免疫系に作用するために必須な表層タンパク質が幾つか報告されているが、提案者は新たにSlpBが樹状細胞上のCAP-1やDC-SIGNに結合することで樹状細胞における免疫活性を高めることを、初めて見出した。
新技術の特徴
・消化管内でのリポソームの安定化により、生体内での体内動態の改善と副作用の抑制が期待できる
・免疫系細胞への特異的アクセスが期待できることから、免疫関連ドラッグの腸管免疫系への特異的デリバリー効果が期待できる
想定される用途
・免疫系薬剤の薬効強化
・免疫系薬剤の副作用の抑制
- 14:00~14:25
- 製造技術
東京工業大学 工学院 機械系 准教授 赤坂 大樹
新技術の概要
セラミックスと金属の複合材料コーティングを高速に堆積する技術である。セラミックスを担持した金属粒子を大気圧下で超音速で投射・堆積させて膜を堆積する。従来の厚膜形成技術に比べ、低温で膜を形成でき、セラミックスにアパタイトやダイヤモンド状炭素(DLC)膜などの熱に弱い機能性セラミックスを含む金属膜が製造できる。
従来技術・競合技術との比較
溶射等の金属粒子を溶融させて厚膜を形成する技術に比べ、熱損傷が少ないため、炭素系やアモルファス等の熱に弱いセラミックスを含む金属をベースとした複合材料をコーティングできる。常圧下での堆積であり、真空装置などが不要でオンサイト施工も可能である。
新技術の特徴
・熱に弱いセラミックスを含む金属ベース複合材料をコーティングできる
・炭素系材料の持つ低摩擦係数などを金属に付与できる
・アパタイト等の骨細胞の増殖促進成分を含む生体材料を形成できる
想定される用途
・パンタグラフなどの摺動電極
・骨芽細胞成長促進のためのアパタイト含有人工骨
関連情報
展示品あり
- 14:30~14:55
- 医療・福祉
8)「分子折りたたみ型」ナノMRI造影剤
発表資料東京工業大学 科学技術創成研究院 化学生命科学研究所 准教授 三浦 裕
新技術の概要
現行の医療用MRI造影剤の7倍もの性能(緩和能)を持つナノ粒子を開発した。単一高分子が「自己折りたたみ」する新技術で性能を高め、腫瘍集積が生じやすい小粒子径を達成。MRI造影剤に加えて中性子補足がん治療の製剤としても利用可能。
従来技術・競合技術との比較
既存のMRI用造影剤は、環境毒性のあるガドリニウム金属錯体の高濃度での静脈投与が必須で、副作用や脳内残留のリスクがある。高分子の折りたたみ効果を用いた本技術では、従来品よりも7倍の造影性能を達成し、投与量の大幅減と検出感度向上を可能とした。更に、脳に入らないため安全性が高く、治療にも利用できる。
新技術の特徴
・分子折りたたみ技術により造影性能が7倍に向上(投与量大幅減と検出感度向上)
・体内動態制御により腫瘍への標的化が可能。脳内に入らず低リスクで、全身の血管造影にも対応
・イメージガイドで中性子補足がん治療を可能にするナノ医薬品
想定される用途
・副作用が少なく、性能が高い磁気共鳴画像法の造影剤(全身用・腫瘍用)
・中性子補足がん治療の医薬品
・診断と治療を同時達成するナノ製剤(腫瘍集積を確認後に治療開始)
お問い合わせ
連携・ライセンスについて
東京工業大学 研究推進部産学連携課
TEL:03-5734-3817
Mail:sangakusangaku.titech.ac.jp
URL:https://www.ori.titech.ac.jp/
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