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電気通信大学 新技術説明会【オンライン開催】

日時:2023年05月11日(木) 09:55~14:25

会場:オンライン開催

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、 電気通信大学

発表内容詳細

  • 09:55~10:00

開会挨拶

電気通信大学 産学官連携センター センター長 大須賀 昭彦

  • 10:00~10:25
  • 機械

1)吸盤併用グリッパの開発と登攀ロボットへの応用

発表資料 プレゼン動画

電気通信大学 大学院情報理工学研究科 情報学専攻 助教 木村 航平

https://www.robo.lab.uec.ac.jp/

新技術の概要

本技術は、吸盤による吸着・グリッパによる把持・両者の同時実行、が可能な吸盤併用グリッパの開発と、その適用例として登攀ロボットへ応用可能な技術である。フェンスのような格子状の面に対してはグリッパの開閉、壁面のような掴み所が無い面に対しては吸盤の着脱を実現することで、同一機体で異なる面を登攀可能とする技術である。

従来技術・競合技術との比較

従来の登攀ロボットは、登攀対象の面に応じたエンドエフェクタを有し、格子状の面や壁面のように異なる形態の面に対しては異なる機体が要求される。一方で、本技術はグリッパの開閉と吸盤の着脱を同一のエンドエフェクタで実現することで、1台でフェンスや壁面のような異なる鉛直面を登攀可能である。

新技術の特徴

・異なる面を経路とする高所へのアクセスと上方からの視野の提供
・短いワイヤの牽引/弛緩により吸盤の着脱が可能
・ロバストな物体把持技術(吸盤によりグリッパ単体での滑りやすさを補正、グリッパにより吸盤単体での揺れやたわみを補正)

想定される用途

・フェンス等で保護された機器や設備の点検
・高所や天井を移動可能なカメラ
・物体操作用ロボットアームのエンドエフェクタ(吸盤による吸着/グリッパによる把持の切替と同時使用)

  • 10:30~10:55
  • 製造技術

2)タービンブレードやプロペラなどに用いられるねじれ形状を成形するためのテーパローラを用いた板材のねじり圧延

発表資料 プレゼン動画

電気通信大学 大学院情報理工学研究科 機械知能システム学専攻 教授 久保木 孝

http://www.mt.mce.uec.ac.jp/

新技術の概要

ストレート部とテーパ部を有する一対のローラを上下に配し、板材を通過させることによってねじれた形状を成形する技術。

従来技術・競合技術との比較

従来は、① 5軸制御によるマシニングセンターによる切削、或いは、② 一対の棒状工具を斜めに配置していた棒状工具による逐次鍛造によって、成形されていた。①に対して製造能率と歩留まりの点で、②に対して、歩留まりと表面性状の点で優れている。

新技術の特徴

・高能率に、タービンブレードのようなねじれた板を成形可能
・ニアネットシェイプ加工として使用可能
・成形中に加工条件を変更すると、ねじれ角を変更可能

想定される用途

・プロペラ
・タービンブレード
・撹拌機の羽

  • 11:00~11:25
  • 通信

3)高信頼C-V2X車車間通信技術

発表資料 プレゼン動画

電気通信大学 大学院情報理工学研究科 情報・ネットワーク工学専攻 准教授 湯 素華

http://www.tang.cs.uec.ac.jp/

新技術の概要

C-V2X車車間通信(Sidelink Mode 4)において、Semi Persistent Scheduling (SPS)との後方互換性を保ちながら、近接車両との通信範囲が重複する範囲内の干渉車両数の最小化により、送信衝突の影響を抑え、また、将来の送信衝突の予測により、送信周期の異なるアプリケーションが共存できるようにする。

従来技術・競合技術との比較

従来技術では、周期的な送信のスケジューリングのために、追加情報により、オーバーヘッドが発生する。また、異なる送信周期を持つ車両の混在は考慮されていない。それと比べて、新技術はオーバーヘッドが発生せず、高い信頼性を維持しながら、部分的に運用する場合でも十分な可用性がある。

新技術の特徴

・位置情報を利用してスケジューリングを行うため、追加情報によるオーバーヘッドが発生しない
・異なる送信周期を持つ車両の混在は考慮し、高い信頼性を維持する
・SPSとの後方互換性があるため、部分的に運用する場合でも十分な可用性がある

想定される用途

・車車間直接通信

  • 11:30~11:55
  • 通信

4)秘匿性や耐環境特性に優れたチップレスRFIDタグシステム

発表資料 プレゼン動画

電気通信大学 大学院情報理工学研究科 情報・ネットワーク工学専攻 教授 和田 光司

https://www.uec.ac.jp/research/information/opal-ring/0001040.html

新技術の概要

複数の両端開放半波長共振器から構成されるチップレスタグと近傍電磁界結合する、一端励振、他端が抵抗終端された伝送線路、一端検出、他端が抵抗終端された別の伝送線路、両伝送線路間に設けた接地導体からなる読み取り回路を具備することで、バンドパス型の進行波フィルタ構成やマルチプレクサ構成のタグシステムを実現。

従来技術・競合技術との比較

従来のノッチフィルタ型タグシステムでは、周波数利用効率の低さや読み取り精度が十分でないという欠点を有するが、本発明では、バンドパス型の進行波フィルタやマルチプレクサ型の読み取り方式を提案することで、高い周波数利用効率と精度の高い安定した読み取り動作が実現でき、優位なタグシステムの提供が可能となる。

新技術の特徴

・電磁波利用で秘匿性に優れ、汚れにも強いタグシステムの実現
・周波数利用効率に優れたタグシステムの実現
・周波数識別精度が高く、安定した読み取りが可能なタグシステムの実現

想定される用途

・強い秘匿性が求められる図書や文書の管理システム
・医療など高い秘匿性が求められる個人情報の管理システム
・工場などタグ汚れが発生する恐れのある現場での部品管理システム

  • 13:00~13:25
  • 通信

5)RadioTwin: 3D都市モデルを活用した電波環境可視化技術

発表資料

電気通信大学 大学院情報理工学研究科 情報・ネットワーク工学専攻 准教授 須藤 克弥

https://ainet-lab.github.io/suto/

新技術の概要

本技術は、都市3Dモデルとスマートフォンで観測した電波情報を用いた深層学習モデルであり、都市構造が電波伝搬に与える影響を詳細に解析できる。都市3Dモデルを入力とし、都市の電波環境を自動的に可視化。

従来技術・競合技術との比較

都市3Dモデルを活用した電波環境可視化技術では、レイトレーシングが現在利用されているが、計算量が非常に大きく、リアルタイムでの予測が困難であった。本技術は、都市構造が電波伝搬に与える特徴を深層学習により抽出することで、これまで達成できなかった速度と精度で電波環境の可視化が可能。

新技術の特徴

・都市規模で高速な電波伝搬シミュレーションが可能
・都市構造が電波伝搬に与える影響を詳細に解析可能
・3D都市モデルと基地局データのみで低コスト高精度なシミュレーションが可能

想定される用途

・協調型自動運転における通信信頼性の評価
・ドローン遠隔操作における通信信頼性の評価
・ローカル5Gにおける干渉計算

関連情報

・サンプルあり

  • 13:30~13:55
  • 電子

6)負性抵抗と抵抗器を活用した共振器の高Q値化と低損失なバンドパスフィルタの実現

発表資料 プレゼン動画

電気通信大学 大学院情報理工学研究科 情報・ネットワーク工学専攻 准教授 小野 哲

http://www.s-ono.lab.uec.ac.jp/

新技術の概要

本新技術は、銅箔と誘電体で構成されるプリント配線板を用いたバンドパスフィルタ(BPF)を構成する共振器の無負荷Q値をおよそ50倍改善可能な技術である。共振器と負性抵抗回路に加え、あえて抵抗器を装荷することで通常は数百程度の無負荷Q値が10000程度まで向上可能である。

従来技術・競合技術との比較

従来技術では、共振器の片端部に負性抵抗回路のみを接続し、共振器の形状や負性抵抗の接続方法を工夫することで無負荷Q値が最も高くなるように調整している。それに対して本技術では本来は共振器の低損失化には余計と考えがちなチップ抵抗を装荷し、その定数を調整することで高い無負荷Q値が実現可能である。

新技術の特徴

・共振器の損失成分を下げるためにはいかに抵抗成分を減らすかという発想で設計を進めるが、あえて抵抗器を加えることで高無負荷Q値を達成
・共振器の高無負荷Q値が達成され、その共振器を用いた2段バンドパスフィルタにおいて通過損失がほぼ0 dB(入力信号が無損失で伝送)を達成

想定される用途

・SAW共振子よりも高い無負荷Q値が必要な共振器
・SAW共振子では現状達成が困難な数十GHz帯以上の無線通信用のバンドパスフィルタ

  • 14:00~14:25
  • 情報

7)プレゼンテーションドキュメント調べ学習支援システム

発表資料

電気通信大学 大学院情報理工学研究科 情報学専攻 教授 柏原 昭博

https://wlgate.inf.uec.ac.jp/

新技術の概要

PowerPointなどで作成したプレゼンテーションドキュメントを学習対象にした新しいWeb調べ学習を効率的に実現する学習支援システム。ドキュメントを構成する全スライド内容を俯瞰したり、学ぶべきスライドを探索したり、探索したスライドから学んだ知識をマップ形式で構築することをシームレスに連携し、学習者が学びたい内容を短時間で効率的に学べることを支援する。

従来技術・競合技術との比較

従来では、全スライド内容の俯瞰やそこから学んだ内容の整理を学習者が別途メモやノートを作成しながら行う必要があった。本技術は、そうしたスライド内容の俯瞰や探索、学習内容の整理といったプレゼンテーションドキュメント学習の各プロセスをシームレスに連携し、新たな学び方を支援する発明となる。

新技術の特徴

・学習結果からの知識マップ構築
・ドキュメントに含まれるスライド内容の俯瞰

想定される用途

・ プレゼンテーションドキュメント学習
・Web調べ学習
・知識マップ構築

関連情報

・サンプルあり
・デモあり

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

電気通信大学 産学官連携センター
TEL:042-443-5871  
Mail:onestop アットマークsangaku.uec.ac.jp
URL:https://www.uec.ac.jp/inquiry/new/8

新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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