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ライフサイエンス・環境~北東北3大学~ 新技術説明会【オンライン開催】

日時:2025年03月06日(木) 10:00~14:55

会場:オンライン開催

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、弘前大学、秋田大学、
岩手大学

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発表内容詳細

  • 10:00~10:25
  • 医療・福祉

1)食品の咀嚼・嚥下容易性を生体視点で評価する技術

岩手大学 理工学部 システム創成工学科機械科学コース 教授 佐々木 誠

新技術の概要

本技術は、食品物性を試験機で評価する従来方式ではなく、あくまでも生体の視点から食品の咀嚼・嚥下容易性を評価するものである。コア技術には、筋の協調構造を解明する筋シナジー解析を用いており、咀嚼時の表面筋電位信号から舌と下顎の協調運動を、また、嚥下時の表面筋電位信号から舌による食塊の送り込みと嚥下反射の状態を非侵襲的に評価することができる。

従来技術・競合技術との比較

咀嚼中の下顎の運動検出は比較的容易であるが、口腔内の舌運動については簡便な計測手法がなく、咀嚼や食塊形成の容易性を生体視点で評価することは従来法では困難である。また、嚥下検出の手法もいくつか開発されているが、舌による食塊の咽頭への送り込みや嚥下反射等の状態を非侵襲的に評価できる手法は乏しい。

新技術の特徴

・咀嚼時の表面筋電位信号から、体の外からでは観察が難しい口腔内の舌運動と下顎運動の情報を抽出し、①食品の咀嚼容易性や②咀嚼機能を非侵襲的に評価できる
・嚥下時の表面筋電位信号から、体の外からでは観察が難しい舌による食塊送り込みや嚥下反射等の情報を抽出し、①食品の嚥下容易性や②嚥下機能を非侵襲的に評価できる
・関連特許により、咀嚼・嚥下において重要な舌の運動機能や感覚機能の評価・訓練・支援を実施できる

想定される用途

・ヒトの目線に立った生体工学に基づく食品の評価・設計・開発
・咀嚼機能や嚥下機能の評価・訓練・支援機器の開発
・高齢者や嚥下障害者一人一人に適した食品選定システムの開発

関連情報

デモあり

  • 10:30~10:55
  • 医療・福祉

2)サイズ別cfDNA定量による腎細胞癌検査方法

秋田大学 大学院医学系研究科 医学専攻 助教 明石 英雄

新技術の概要

cfDNAは、細胞が破壊されて血中に放出される極微量の断片化DNAであり、そのサイズ分布は、担癌患者と健常者で異なることが示唆されている。本技術では、定量PCRによって、様々なサイズのcfDNAを超高感度に定量・数値化し、担癌患者と健常者のcfDNAサイズ分布の違いに基づく閾値を設定する。

従来技術・競合技術との比較

腎細胞癌は、有用な腫瘍マーカーがなく、再発率が数十%と高いことからCTによる経過観察が必要であるが、腎機能低下や造影剤アレルギー等の患者ではCTを適用できない。また高齢化社会におけるCT検査の増加は、医療経済的に大きな負担である。本技術は、CT検査を補完・代替する、低侵襲で安価な検査方法となり得る。

新技術の特徴

・超高感度ヒトゲノム/cfDNA定量法
・血液検査なので侵襲度低
・CT検査と比べて安価

想定される用途

・腎細胞癌検査
・前立腺癌検査

関連情報

サンプルあり

  • 11:00~11:25
  • アグリ・バイオ

3)魚の抗菌タンパク質を合成するための種子および合成方法

弘前大学 大学院保健学研究科 生体検査科学領域 准教授 葛西 宏介

新技術の概要

魚が分泌する粘液には各種病原性微生物に対して強い抗菌活性を示す抗菌タンパク質(psLAAO)が含まれる。この魚の抗菌タンパク質を植物で大量合成する技術を確立した。

従来技術・競合技術との比較

従来のバクテリアを用いた組換えタンパク質合成技術と比較して、大規模プラントが必要なく、大幅に生産コストの削減が望める。

新技術の特徴

・植物工場で抗菌タンパク質を大量合成
・乱獲・生態系破壊がなく、持続可能
・安価

想定される用途

・細菌感染症に対する抗菌剤(ヒト・家畜・ペット)
・抗菌化粧品
・酵素剤

関連情報

サンプルあり

  • 11:30~11:55
  • 創薬

4)中分子送達技術による加齢黄斑変性点眼薬の創製

岩手大学 理工学部 化学・生命理工学科 生命コース 准教授 尾﨑 拓

新技術の概要

加齢黄斑変性(AMD)の患者数は世界に約2億人もいる(失明原因第4位)。本技術は、その 9 割に相当する萎縮型AMDに対する世界初の治療薬の候補ペプチドである。滲出型AMDと異なり、萎縮型には有効な治療法がない。本技術は、萎縮型AMDの原因である網膜色素上皮細胞の変性に対して保護効果を有し、点眼薬のような低侵襲性の治療薬の創製に寄与できる。

従来技術・競合技術との比較

萎縮型AMDの開発状況は、iPS細胞や補体系阻害剤等を用いたものであり、患者の身体的・経済的負担は大きくなることが予想される。一方、本技術シーズは研究代表者らが開発中である成分はペプチドであることから、投与方法は一般的な点眼による投与が期待され、患者の身体的負担は多いに軽減される。

新技術の特徴

・正常眼圧緑内障や網膜色素変性の治療薬としても期待できる
・低侵襲性の点眼投与により治療効果が期待できる
・認知症などの脳疾患の治療薬開発へ展開できる

想定される用途

・網膜疾患の進行を遅延させる点眼薬
・認知症の進行を遅延させる点鼻薬
・中分子のデリバリー補助剤(DDS補助剤)

関連情報

サンプルあり

  • 13:00~13:25
  • 環境

5)酸性水溶液からの白金族金属の高効率回収

秋田大学 大学院理工学研究科 物質科学専攻 准教授 松本 和也

新技術の概要

白金族金属は希少かつ高価であるため、効率的な回収が不可欠である。また、ベースメタル等の金属も共存するため、白金族金属を選択的に回収できることが望ましい。本技術では、第一級アミン化合物もしくはその誘導体を用いて酸性水溶液から白金およびパラジウムを効率的かつ選択的に沈殿または吸着させることが可能となる。

従来技術・競合技術との比較

従来技術では、白金族金属の回収率と金属選択性はトレードオフの関係にあり、高効率かつ高選択的な回収は困難であった。本技術では、低濃度の白金族金属を高効率に回収可能であり、また、他の金属との高い選択性も達成される。

新技術の特徴

・白金族金属を高効率に回収可能
・白金族金属とその他の金属の分離が可能
・白金族金属を含有する複合体が作製可能

想定される用途

・白金族金属のリサイクル
・白金族金属の精製
・白金族金属触媒の前駆体としての利用

関連情報

サンプルあり

  • 13:30~13:55
  • 環境

6)再生可能エネルギー導入拡大に資する水素製造と蓄電池技術

弘前大学 理工学部 自然エネルギー学科 教授 阿布 里提

新技術の概要

①極めて安価な材料で世界トップクラスの活性を持つ水電解用電極(触媒)とその電極の製造するプロセスを開発した。本技術の活用により、既存の水電解技術よりも大幅なコストダウンの実現と再エネ導入促進費用の削減が期待できる。

②安価な原材料と簡易な製造プロセスによって、「全固体蓄電池」や「ナトリウムイオン電池」の低界面抵抗、高安全性、高安定性、高出力化、高電池容量を実現した。本技術の活用により、次世代蓄電池の大幅なコストダウンも図れる。

従来技術・競合技術との比較

①高活性・高耐久性の新規非貴金属系電極触媒。

②新規材料及び製造技術、電池構造の革新。

新技術の特徴

・正極と負極の両方に利用可能で、純水から海水まで幅広いpH領域で高効率かつ耐久性にも優れた電極触媒
・高いイオン伝導率実現による高性能化、高耐熱性、不燃性・高安全性を有するなど

想定される用途

・負荷平準化、再エネ電力貯蔵、燃料電池(自動車用、家庭用)など
・負荷平準化、非常用電源、移動体(車など)用、携帯機器(PCなど)用など

  • 14:00~14:25
  • 環境

7)NBR分解菌の遺伝子組換え用ベクターの開発

岩手大学 農学部 応用生物化学科 教授 山田 美和

新技術の概要

本技術では、福島大学のグループによって新規に発見されたアクリロニトリル-ブタジエンゴム (NBR) 分解菌を遺伝子組換え可能なベクタープラスミドを開発した。本技術を利用して廃棄後のNBRの生物的な分解法の構築や、廃棄NBRを原料とした有用物質へのアップサイクルへの応用が期待できる。

従来技術・競合技術との比較

これまでに天然ゴム分解菌の報告は多々あるが、NBR分解菌自体の報告はほとんどない。さらに、NBR分解菌の遺伝子組換え用ベクタープラスミドが開発された例は全くないため、従来技術にはない新規性を有している。

新技術の特徴

・NBR分解菌の遺伝子組換えにより、NBR分解菌の分解能力増強や物質生産能力の付与が可能に
・NBR分解酵素による環境低負荷な処理技術に繋がる可能性を有する

想定される用途

・遺伝子組換えしたNBR分解菌による廃棄NBRの環境低負荷な処理
・本菌で大量生産したNBR分解酵素による廃棄NBRの環境低負荷な処理
・廃棄NBRを原料とした微生物による有用物質生産

  • 14:30~14:55
  • 環境

8)極性基の密度・分布の精密に制御されたポリオレフィン

弘前大学 理工学部 物質創成化学科 教授 竹内 大介

新技術の概要

パラジウム触媒を用い、脂肪酸を原料とするオレフィンの異性化重合や、アクリルアミドとαオレフィンとの交互共重合により、ヒドロキシ基やアミド基などの極性基の分布や密度の精密に制御されたポリオレフィンの合成を達成した。さらに、エチレンガスから直接的に超高分子量ポリエチレンシートを作製する方法を見出した。

従来技術・競合技術との比較

従来、極性基の導入されたポリオレフィンは、エチレンと、酢酸ビニルやN-ビニルピロリドンとの極性モノマーとの共重合などにより合成されてきたが、この場合は極性モノマーの分布や密度の精密な制御は不可能であった。また、シート状ポリエチレン作製には、まず粉末状の高分子を作成した上でシート状に加工する必要があった。

新技術の特徴

・ヒドロキシ基を有するポリオレフィンは、ガスバリア性を有することが知られている。ヒドロキシ基の分布が精密に制御されたポリオレフィンについては、従来のものよりさらにガスバリア性を高度に制御することが可能であると期待される。
・アミド基を有するポリオレフィンは分散剤として用いられており、金属ナノ微粒子の調製としても応用されている。アミド基の分布が精密に制御されたポリオレフィンを用いることで、金属ナノ微粒子の粒子サイズの精密な制御が可能になると期待される。
・反応容器壁面に触媒を塗布した上でエチレンを重合させることにより、超高分子量ポリエチレンシートを直接的に作製できる。得られたシートは高強度、撥水性、高ガス透過性などの特徴をもつ。

想定される用途

・ガスバリア性の求められるポリオレフィンフィルムとしての応用
・分散剤や金属ナノ微粒子の調製のための用途
・PTFEシートの代替としての用途

関連情報

サンプルあり

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

弘前大学 研究・イノベーション推進機構 
TEL:0172-39-3178 
Mail:chizaiアットマークhirosaki-u.ac.jp
URL:https://www.innovation.hirosaki-u.ac.jp

秋田大学 地方創生・研究推進課 
TEL:018-889-3020 
Mail:chizaiアットマークjimu.akita-u.ac.jp
URL:https://www.akita-u.ac.jp/crc//a>

岩手大学 研究・地域連携部
TEL:019-621-6494 
Mail:ipttアットマークiwate-u.ac.jp
URL:https://www.ccrd.iwate-u.ac.jp/

新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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