医療・ものづくり ~千葉・東京エリア・アカデミア~ 新技術説明会【オンライン開催】
日時:2025年02月27日(木) 10:00~13:55
会場:オンライン開催
参加費:無料
主催:科学技術振興機構、東京海洋大学、
千葉工業大学、日本大学、千葉大学
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発表内容一覧
発表内容詳細
- 10:00~10:25
- 製造技術
1)発熱分布の制御機能を付加した三相交流入力誘導加熱装置
東京海洋大学 学術研究院 海洋電子機械工学部門 准教授 米田 昇平
新技術の概要
本技術は複数の加熱コイルによる発熱分布の制御機能を付加した平板加熱向け誘導加熱装置である。これは、3台の交流直接変換回路と3組(3の倍数であれば増加可能)の加熱コイルを用いる点に特長があり、発熱分布の制御に加え、三相交流電源の電流高調波の低減も実現する。また、交流直接変技術により、小型・高効率でもある。
従来技術・競合技術との比較
従来技術では、1組の加熱コイルによる加熱が主流であり、発熱分布の制御機能が無い。また、複数の加熱コイルを用いて発熱分布が制御可能であっても、三相交流電源の電流高調波低減を同時に実現しているものはない。
新技術の特徴
・発熱箇所の切り替えによるきめ細やかな温度制御
・電源電流に高調波が無い省コスト加熱装置
・コイル数の増加による自由な発熱分布の形成
想定される用途
・金属平板加熱
・塗料乾燥
・業務用調理器
- 10:30~10:55
- 医療・福祉
2)反応焼結法による高緻密なBeta型リン酸三カルシウム焼結体の作製と応用例
千葉工業大学 工学部 応用化学科 教授 橋本 和明
新技術の概要
出発原料にHApを用いた反応焼結によるB-TCP焼結体を作製した。反応焼結は、 (1)原料の仮焼を経ずに焼結体を作製するため作業時間の短縮化や工程の簡易化が可能、(2)焼結助剤を必要としないため高純度化が可能、(3)合成反応と焼結反応が同時に進行するため体積収縮による緻密化が可能である。
従来技術・競合技術との比較
従来は、原料調合によってCa/P比=1.50として反応させてB-TCPの仮焼粉体を得て、それを成形して焼結させていた。新技術は、HApとリン酸カルシウム塩類とをCa/P比=1.50に調合し、それを成形して焼結させる。この際にHApの分解とB-TCPの生成の化学反応が焼結時に起こることで緻密化する。
新技術の特徴
・仮焼の製造プロセスを省くことができる(省エネルギー)
・高密度、高硬度、高強度(脆性材料)
・高電圧下での電気分極が可能(表面電荷)
想定される用途
・再生医療用足場材料
・骨充填材料
・生体吸収性バイオセラミックス
関連情報
サンプルあり
- 11:00~11:25
- エネルギー
3)温度変化を利用した熱電池(三次電池)の全個体化
東京海洋大学 学術研究院 海洋電子機械工学部門 助教 柴田 恭幸
新技術の概要
熱発電技術において、温度変化を利用して、連続的に電気エネルギーを取り出す熱電池(三次電池)が開発されている。従来の三次電池は、液体電解質が用いられていた。本発明では、電解質の固体化に成功し、温度変化に対する熱応答性に優れ、繰り返しの温度変化に対する熱耐久性に優れる全固体三次電池を開発した。
従来技術・競合技術との比較
熱発電技術において、温度変化を利用して、連続的に電気エネルギーを取り出す熱電池(三次電池)において、より汎用性の高い電解質の固体化に成功している点に優位性がある。
新技術の特徴
・温度変化を利用して、連続的に電気エネルギーを取り出すことができる
・液体電池と比較して汎用性が高い
想定される用途
・環境熱により発電できるデバイス(センサ、通信機器)
・ヘルスケア機器
・自立用電源
- 11:30~11:55
- 情報
4)環境センサ群による集団環境の感情状態推定技術
千葉大学 情報戦略機構 データマネジメント部門 准教授 小室 信喜
新技術の概要
本技術は、知覚に関わる室内環境データや生理反応に関するデータを収集し、室内環境データと感情状態との関係をビッグデータ解析し、環境センサ群を用いて集団環境における感情状態を推定するというものである。室内環境と推定状態の関係を把握し、集団環境における感情を推定できる点が本技術の強みである。
従来技術・競合技術との比較
非接触の脈拍検出技術を用いて、測定対象者の感情を推定する技術が発明されている(特許第6842214号)。当該技術は、侵襲的に生体データから特定の人の感情を推定するものであり、推定する装置が個々に必要となる。そのため、オフィスや学校の教室などの集団環境において人の感情を大局的に個人差を考慮したモデルの構築は実用上のハードルが高い。
新技術の特徴
・室内環境から集団の感情を推定
・室内環境と集団の感情との関係を解析
・非侵襲的に非接触で感情を推定
想定される用途
・授業や作業をする室内環境の評価
・働く人や学校で勉強する人のメンタルヘルスケア
・集団での室内環境で作業する人達の集中度合や眠気度合、ストレス度合の推定
- 13:00~13:25
- 医療・福祉
5)内受容感覚知覚によるメンタルヘルスチェックツールの開発
日本大学 文理学部 心理学科 特任教授 依田 麻子
新技術の概要
自分自身のメンタルヘルスの状態を把握することは難しい。本システムは身体反応の知覚(内受容感覚知覚)に関する質問の回答から、自分自身のメンタルヘルスの悪化、改善を可視化することが可能となる新技術である。
従来技術・競合技術との比較
従来の内受容感覚知覚を用いたメンタルヘルスチェックでは、メンタルヘルスの悪化との関連を調べる技術が中心であった。また、通常の心理検査は、質問項目数が多く、繰り返しの使用には向いていない。
新技術の特徴
・自分自身のメンタルヘルスチェックを簡単に行うことができる。
・内受容感覚知覚の程度についての質問項目を使用しているため、メンタルヘルスを評価されていると感じにくいことから、ユーザーの心理的負担が少ない。
・質問項目が少なく単純なためユーザーの時間的負担が少ない。また、繰り返し使用できる。
想定される用途
・日々のストレスマネージメントのために使用でき、メンタルヘルスに不安がある場合には、専門的ケアサービスにつながる動機となる
・アスリートなどが大会に向けてコンディション調整をする際のメンタル側面の指標として使用できる
・メンタルヘルステックにおけるセルフヘルプや精神科、心療内科等での治療の効果の指標として使用できる
- 13:30~13:55
- 医療・福祉
6)磁気共鳴電気特性トモグラフィ
千葉大学 フロンティア医工学センター 研究開発部 教授 兪 文偉
新技術の概要
磁気共鳴電気特性トモグラフィ(Magnetic Resonance Electrical Property Tomography: MREPT)は、MRI検査にもよく使われる磁気共鳴画像システム(MRI)の計測結果を⽤いて電気特性を推定する⽅法である。新技術は、従来技術の課題を解決し、より精度の高い電気特性分布の再構成を可能にするものである。
従来技術・競合技術との比較
従来の多くのMREPT方法物理解析モデルにおける仮説の不十分さや、数値計算エラーによる推定結果の歪み(アーティファクト)の克服が課題となる。また、マクスウェル方程式を利用せずダイレクトにB1マップから電気特性分布を推定させるNN-EPTが提案されている。しかし、汎化性を確保するために膨大な量のトレーニングサンプルデータが必要となる。 従来技術の課題を解決するため、新技術では、物理結合神経回路網MREPT (Physics Coupled Neural Network-MREPT)を提案し、実装した。
新技術の特徴
・従来技術比べて⾼い精度での画像の取得(アーティファクト低減)ができるようになった
・NN-MREPTよりも未学習サンプルデータに対し⾼い汎化性を⽰す
・ノイズ耐性も向上された
想定される用途
・疾患の診断、特にがんの早期検出
・治療効果のモニタリング、特にがん治療、RF加熱治療のモニタリング
・生体組織の特性の非侵襲的研究
お問い合わせ
連携・ライセンスについて
東京海洋大学 海の研究戦略マネジメント機構
TEL:03-5463-0859
Mail:olcr-soudanm.kaiyodai.ac.jp
URL:https://olcr.kaiyodai.ac.jp/
千葉工業大学 教学センター
TEL:047-478-0325
Mail:kenkyushien-stfit-chiba.ac.jp
URL:https://www.it-chiba.ac.jp/
日本大学 産官学連携知財センター
TEL:03-5275-8139
Mail:nubicnihon-u.ac.jp
URL:https://www.nubic.jp
千葉大学 学術研究・イノベーション推進機構
TEL:043-290-3048
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URL:https://imo.chiba-u.jp/index.html
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