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電気通信大学 新技術説明会【オンライン開催】

日時:2024年05月14日(火) 10:30~14:25

会場:オンライン開催

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、電気通信大学

発表内容詳細

  • 10:30~10:55
  • 情報

1)リアルタイム鍵更新と秘密計算によるセキュアな自動制御技術

発表資料 プレゼン動画

電気通信大学 大学院情報理工学研究科 機械知能システム学専攻 教授 小木曽 公尚

新技術の概要

ある特定の公開鍵暗号方式を制御レイヤーに取り入れた暗号化制御は、制御と通信を秘密計算で実現するセキュアな自動制御技術である。新技術では、公開鍵・秘密鍵の更新アルゴリズムの開発により鍵をミリ秒オーダーの制御周期で同期させ、制御系セキュリティや攻撃検知の機能を強化させることに成功した。

従来技術・競合技術との比較

再生攻撃の検知が困難な従来の暗号化制御に対し、新技術では、鍵更新が行われるため再生攻撃のリアルタイム検知が可能となる。また、制御レイヤーと通信レイヤーは独立なため、セキュアな通信プロトコルとの併用でよりセキュアな制御系の構築が可能になる。

新技術の特徴

・鍵生成が不要な公開鍵・秘密鍵の更新アルゴリズム
・鍵更新可能な暗号化制御技術
・再生攻撃のリアルタイム検知

想定される用途

・製造プロセス(半導体製造・産業用ロボット・創薬など)
・自動運転(自動車・船舶・ロケットなど)
・産業制御システム

関連情報

・ 展示品あり

  • 11:00~11:25
  • デバイス・装置

2)超高密度量子ドットの結晶成長技術とその光電子デバイスへの応用

発表資料 プレゼン動画

電気通信大学 大学院情報理工学研究科 基盤理工学専攻 教授 山口 浩一

新技術の概要

量子ドットのデバイス応用では、高品質な量子ドットを高密度で高均一に作製する技術が重要である。本技術より世界最高の面内超密度のIII-V族半導体量子ドットの作製が実現され、高効率の太陽電池や高利得の半導体レーザの試作開発が進められてきた。また、量子ドットの面内間での電子的強結合状態が実証され、新たな2次元デバイスへの応用も期待される。

従来技術・競合技術との比較

従来のエピタキシャル成長法による量子ドットの面内密度に比べて約10倍の超高密度化(5~10×1011cm-2)が実現された。それによりデバイス応用においては量子ドットの積層数を大幅に減少することができ、デバイスの実用化に近づいた。また、量子ドットの面内間での電子的強結合状態が初めて実証され、キャリアの量子ドット層における面内輸送効果を利用した従来にないデバイス応用が期待される。

新技術の特徴

・量子ドットの面内超高密度化を活かしたデバイス応用
・デバイス構造における量子ドット層の積層数の減少が可能
・隣接した量子ドットの面内間でのキャリア輸送効果を活かしたデバイス応用

想定される用途

・量子ドット太陽電池への応用
・量子ドットレーザへの応用
・量子ドットネッワーク構造を利用した物理的リザバーコンピュータへの応用

関連情報

・サンプルあり

  • 11:30~11:55
  • 医療・福祉

3)非接触生体計測技術

発表資料

電気通信大学 大学院情報理工学研究科 機械知能システム学専攻 准教授 孫 光鎬

新技術の概要

人体に触れずにバイタルサインを計測する技術の研究・開発がにわかに活発になっている。例えば、マイクロ波レーダを用いることにより、体表面上に生ずる呼吸と心拍に伴う微細な動きを捉えることができる。また、赤外線サーモグラフィを利用して、体表面から放出される赤外線を測定し、体温を非接触で計測することができる。非接触バイタルサイン計測の利点は、患者への負担が極力少なく、しかも無拘束・無意識などが挙げられる。

従来技術・競合技術との比較

近年、歪ゲージや圧電体センサなどによる非拘束・無自覚による生体センシング技術も提案されている。しかし、これらのセンサは常時身体に接触しなければ計測ができない問題がある。本研究では、光学センサと電波センサを機能的に融合し、一定距離離れた位置からの完全非接触での計測を実現しようとしている。

新技術の特徴

・ 非接触で呼吸、心拍計測
・ 長時間・連続モニタリング
・ 完全非拘束、計測負担なし

想定される用途

・ 睡眠質評価
・ 動物モニタリング
・ 医療ヘルスケア

  • 13:00~13:25
  • デバイス・装置

4)微細なガラス管を用いた高感度で効果的な分子分光検出技術

発表資料 プレゼン動画

電気通信大学 大学院情報理工学研究科 基盤理工学専攻 准教授 庄司 暁

新技術の概要

ごく微量な試料からでも高効率にラマン散乱スペクトルを取得する技術である。直径をマイクロスケールに微細化したガラス管の内壁に銀のナノ粒子を修飾したものを試料容器として用いている。

従来技術・競合技術との比較

本技術は、測定に必要な試料の容量はpL(ピコリットル)オーダーで、従来の方法の4〜5桁少ない量で、検出感度は10^-9mol/Lレベルを達成している。

新技術の特徴

・液体試料であれば、pLオーダーの極少量の試料で分析が可能。
・ラマン散乱励起用のレーザー光の波長は400~900nmで自由に選択できる。
・レーザー顕微鏡筐体を必要とせず、簡便な光学系で構成が可能。

想定される用途

・食品、薬、化粧品等に含まれる薬物、毒物、農薬など分子検出・分析
・血液、唾液、尿など生体試料から医療・診断の応用
・下水等の分光分析による環境チェック

関連情報

・サンプルあり

  • 13:30~13:55
  • 製造技術

5)データを用いた制御、および、制御仕様の実現可能性の解析とその更新

発表資料 プレゼン動画

電気通信大学 大学院情報理工学研究科 機械知能システム学専攻 教授 金子 修

新技術の概要

データを直接用いて制御器を設計するアプローチの新しい方法、そして、制御系の応答を実装前に予測する方法、そして、目標とする仕様の実現可能性を見極めて、一組の実験データから、オフライン計算で保守性なく適切な目標仕様を与える方法について発表する。また、制御系を変えずに与える信号を修正することで目標応答を実現する参照値整形についても述べる。

従来技術・競合技術との比較

目標は従来与えられるものとして当然とされているが、それを得られたデータから、本当に実現できるのかどうか、保守的すぎるのかどうかを見極めて、適切な制御仕様に修正するようなアプローチは他に類を見ない全く新しいアプローチである。

新技術の特徴

・データを直接つかって制御する
・データを直接使って制御系を変えずに目標を実現する
・データを直接つかって制御仕様を実現可能なものに修正する

想定される用途

・生産工程の装置
・組み込みの制御
・汎用の制御調節機器

  • 14:00~14:25
  • 情報

6)触覚提示技術の新展開:痛み、疑似力覚、振動

発表資料 プレゼン動画

電気通信大学 大学院情報理工学研究科 情報学専攻 教授 梶本 裕之

新技術の概要

人への触覚提示はバーチャルリアリティにおける没入感の向上や遠隔作業、情報通信端末のインタフェースとして重要な役割を果たす。本発表では化学薬品によって安全かつ継続的に痛みを提示する手法、指先への電気刺激によって疑似的に力を提示する手法などについて説明する。

従来技術・競合技術との比較

一般的に触覚提示装置は力を提示するための大型のアクチュエーション機構や振動子を必要としていたのに対し、化学薬品を用いる方法は安定に長時間の提示を実現する。また電気刺激を用いる手法は低エネルギの提示を実現する。

新技術の特徴

・化学薬品の塗布というシンプルな方法で安全に継続的な痛覚を生じさせる
・指先への電気刺激という低エネルギな手法で力の感覚を疑似的に生じさせる

想定される用途

・弱い痛覚の継続的な提示によるかゆみの抑制
・バーチャルリアリティ環境における押された感覚の提示

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

電気通信大学 産学官連携センター
TEL:042-443-5871
Mail:onestop アットマークsangaku.uec.ac.jp
URL:https://www.uec.ac.jp/inquiry/new/8

新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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