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山梨大学 新技術説明会【オンライン開催】

日時:2024年10月08日(火) 10:00~11:55

会場:オンライン開催

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、山梨大学

発表内容詳細

  • 10:00~10:25
  • エネルギー

1)無給電コイルを用いた高効率で位置ずれに強いワイヤレス給電

山梨大学 大学院総合研究部 工学域 電気電子情報工学系 准教授 關谷 尚人

新技術の概要

磁界共振結合方式ワイヤレス電力伝送において送電コイルに対して受電コイルの位置がずれると伝送効率が大きく低下する課題がある。これに対して、本技術は送受電コイル間に送受電コイル間の結合を容易に可変できる複数の無給電コイルを置くことで受電コイルの位置ずれ許容度を大きく改善する技術を提供する。

従来技術・競合技術との比較

従来の無給電コイルは送受電コイル間の結合を強める働きを有するが、受電コイルの位置ずれ許容度を大きく改善することができず、また、複数の無給電コイルを配置すると設計が非常に複雑になる問題があった。一方、提案する無給電コイルは複数用いても設計が容易で受電コイルの位置ずれ許容度を大きく改善できる。

新技術の特徴

・無給電コイルの磁界の向きと大きさを容易に制御可能
・複数の無給電コイルを独立して制御可能
・使い方によっては漏洩磁界を低減可能

想定される用途

・電気自動車、無人搬送車、ドローン等への非接触給電
・体内医療器などへの非接触給電
・タブレット、スマートフォン、PCなどへの非接触給電

関連情報

・デモあり

  • 10:30~10:55
  • 創薬

2)新たなタンパク質抗酸化剤の製作及びその応用

山梨大学 大学院総合研究部 医学域 先端応用医学 准教授 姚 建

新技術の概要

本技術は、タンパク質のジスルフィド結合からシステインを露出させることにより、新しいタンパク質抗酸化物質を開発する。この抗酸化物質は、分子・細胞・生物学的レベルで抗酸化作用を有し、生体適合性、抗酸化力、安全性、多様な生理機能に優れており、酸化ストレス関連疾患の予防・治療への応用が期待される。さらに、医薬品、健康食品、化粧品など幅広い分野での活用が可能である。本技術は、タンパク質の構造と機能の理解にも重要な知見を提供し、基礎から応用まで広く貢献することが期待される。

従来技術・競合技術との比較

従来の抗酸化物質は、作用期間が短く、毒性副産物の産生や生体内での安定性、吸収性、生物適合性に問題があり、作用も単一的である。一方、本技術で開発されたタンパク質抗酸化物質は、天然由来で生体適合性と安全性に優れ、タンパク質の構造を利用した強力かつ持続的な抗酸化力を持つ。また、多様な生理機能を有しており、酸化ストレス関連疾患に対する総合的なアプローチが可能である。

新技術の特徴

・天然タンパク質由来の新規抗酸化物質
・優れた生体適合性、安全性、多様な生物学の機能
・幅広い応用分野(医薬品、健康食品、化粧品など)

想定される用途

・酸化ストレス関連疾患の予防・治療薬
・抗酸化機能を持つ健康食品・サプリメント
・抗酸化効果のある化粧品・スキンケア製品

  • 11:00~11:25
  • 材料

3)発光性金ナノロッドの合成と活性酸素種発生能

山梨大学 大学院総合研究部 生命環境学域 生命工学科 准教授 新森 英之

新技術の概要

本技術では、我々が開発した棒状の金微粒子の1種である異方性金ナノロッドの粒子界面上でのシリカコーティング過程において、各種蛍光分子を組込むことで発光性の金ナノロッドの創製を行った。更に、特定蛍光分子を含有したシリカコート金ナノロッドはその光増感機能により活性酸素種を発生させる為、創薬分野にも貢献できる。

従来技術・競合技術との比較

金ナノ粒子は通常、界面に官能基を修飾した上で蛍光分子等の有機化合物を共有結合させる手法で機能化する。しかし、この場合は機能性部位が外部に曝露され分解等を引き起こす可能性がある。本技術で創製した発光性金ナノロッドではシリカ層に機能性部位が内包されており、外部環境の影響が少なく持続可能なナノ材料と成り得る。

新技術の特徴

・通常は無蛍光の金ナノ粒子の発光化
・外部環境に影響しない安定な発光性
・光線力学療法に利用可能な活性酸素発生能を有するナノ材料

想定される用途

・バイオイメージング剤
・センサ材料
・ナノ粒子系光増感剤

  • 11:30~11:55
  • エネルギー

4)家庭用エアコンの制御システムをそのまま使える超省エネ地中熱エアコン

山梨大学 大学院総合研究部 工学域 機械工学系 准教授 舩谷 俊平

新技術の概要

市販の家庭用エアコンの冷媒配管を一部分岐し、補助的な地中熱配管を配置したハイブリッド地中熱エアコンを開発した。家庭用エアコンの制御機構をそのまま利用でき、分岐は2箇所のみで設計上の変化点が極めて少ない。この地中熱エアコンを介護施設へ導入し、長期間の大規模実証運転を通じて故障リスク低減を図る。

従来技術・競合技術との比較

地中温度が一年中一定であることを利用し省エネ性を高めた地中熱エアコンは市販されているが、ボーリング装置を用いて数十mの地中配管を埋設する必要があり、施工コストが高く、制御機構の新規設計も必要である。本技術では、地中配管は数m程度と短く簡易施工でき、従来型エアコンからの変化点が小さいため開発コストも低い。

新技術の特徴

・省エネ性能の高い地中熱エアコンの施工コストを低減
・家庭用エアコンの制御システムをそのまま利用でき、開発コストが小さい
・エアコン部分と地中配管部分を別々に施工でき、施工管理上の制約が小さい

想定される用途

・病院、介護施設の個室用エアコン
・アパート、マンションの個室用エアコン
・戸建て住宅の個室用エアコン

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

山梨大学 研究推進・社会連携機構
TEL:055-220-8759
Mail:renkei-as アットマークyamanashi.ac.jp
URL:https://www.scrs.yamanashi.ac.jp/

新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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