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東京都立大学 新技術説明会【オンライン開催】

日時:2021年07月08日(木) 13:25~15:55

会場:オンライン開催

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、東京都立大学

発表内容詳細

  • 情報

1)遠隔対話の『空気』を読む、生体指標を用いたコミュニケーション支援システム

発表資料

東京都立大学 大学院 システムデザイン研究科 情報科学域 助教 下川原 英理

https://www.comp.sd.tmu.ac.jp/eri/

新技術の概要

コロナ禍でオンライン授業やテレワークが新たな日常として定着してきたが、オンラインでは表情が伝わりにくいことから相手の感情がわかりづらいため、対面より会話が盛り上がりにくいという課題がある。本発明は、会話参加者それぞれのストレス指標LF/HFの変動をもとに会話の盛り下がりなどを解析し、適切なタイミングで話題を提示することで、継続的に円滑に会話が行えるよう支援する。

従来技術・競合技術との比較

従来技術では、生体指標をもとに会話参加者の気分に相関があるか否かを判定していたため、一方が熱中して話をしている場合に新たな話題提供を行う場合があった。本技術では会話参加者それぞれのLF/HFの変動から会話の状態を解析するため、一方が熱中している場合にはもう一方を気に掛けるような誘導を行うなど、より自然かつ円滑な対話支援が可能である。

新技術の特徴

・話者間の生体指標の相関を導出しないため、各々の気分状態に応じた適切な対話支援が可能である。
・生体指標を用いているため、ビデオ通話や音声通話など相手の表情がわかりにくい場面でも活用できる。

想定される用途

・遠隔対話の円滑化(オンライン授業、テレワークにおけるオンラインコミュニケーションなど)
・ひきこもりの人に対するコミュニケーション支援
・独居高齢者の地域コミュニティ参加支援

  • 創薬

2)間葉系幹細胞のばらつきを乗り越える分化予測・制御方法

発表資料

東京都立大学 大学院 システムデザイン研究科 機械システム工学域 准教授 三好 洋美

https://www.comp.sd.tmu.ac.jp/appliedmechanobio/

新技術の概要

間葉系幹細胞は採取が簡単であり使用上の倫理的ハードルが低いことから研究や医療に利用し易いが分化能にばらつきがある。そのため各用途に適した細胞集団を見極めて選別し、使用するまでの間、分化を抑制し維持するのは難しい。本技術は、これを解決する分化能を予測する方法と、分化抑制効果をもつ培養用基板を提供する。

従来技術・競合技術との比較

従来は分化誘導後の免疫細胞染色により分化能を確認するが、本技術は誘導の必要がなく特定の転写因子の局在を計測することで簡便に骨芽細胞及び脂肪細胞への分化能を予測できる。また培養基板については、細胞接着物質をコートしたものは培養細胞から分泌される物質によりパターンが崩れるが、本技術の特徴的なパターンは崩れず分化抑制効果を発揮する。

新技術の特徴

・間葉系幹細胞を分化させることなく、簡便に骨芽細胞、脂肪細胞分化能がわかる。
・培養基板の弾性率を特定域に設定することで予測方法の精度を上げることができる。
・従来にはない基板への特徴的なパターニングにより間葉系幹細胞の分化抑制効果が得られる。

想定される用途

・間葉系幹細胞の骨芽細胞分化ポテンシャル予測キット(培養基板、予測に必要な試薬、予測方法の提示を含む)
・間葉系幹細胞の骨芽細胞分化ポテンシャル予測用の培養基板
・分化抑制用の培養基板

  • 環境

3)温室効果ガス削減への新技術<相分離を利用した二酸化炭素吸収放出システム>

発表資料

東京都立大学 大学院 理学研究科 化学専攻 教授 山添 誠司

https://www.comp.tmu.ac.jp/yamazoelab/

新技術の概要

本技術の相分離を利用した二酸化炭素吸収放出システムは、ガスから幅広い濃度の二酸化炭素を常温で除去できるだけでなく、吸着した二酸化炭素を低温で発生・回収できる。また、本システムは何度でも利用可能であるため、従来法より高効率かつ低コストで二酸化炭素を回収することができる。

従来技術・競合技術との比較

従来の二酸化炭素吸収放出システムは、二酸化炭素の吸収速度を向上させると発生温度が上昇し、また二酸化炭素の発生温度を低下させると吸収速度が低下するため、吸収と放出を実用的に両立できなかった。本技術はこの課題を解決するものであり、吸収速度を高めると供に低温での放出が可能である。

新技術の特徴

・二酸化炭素回収蓄積(CCS)技術,二酸化炭素回収利用(CCU)技術

想定される用途

・二酸化炭素回収蓄積(CCS)技術,二酸化炭素回収利用(CCU)技術
・工場等の排気ガスから二酸化炭素を回収する装置
・空気中から二酸化炭素を回収する装置(Direct air capture, DAC)

  • 材料

4)遷移金属カルコゲナイドナノチューブの新規製造法

発表資料

東京都立大学 大学院 理学研究科 物理学専攻 助教 蓬田 陽平

https://sites.google.com/site/officialyomogidayohei/home

新技術の概要

遷移金属酸化物ナノワイヤのカルコゲン化を、低温・高温2つの工程において爆発下限界以下の反応ガスを用いることで、構造を壊さず安全かつ簡便にMoS2及びMoSeナノチューブを製造できる。この製造方法では、遷移金属酸化物ナノワイヤを酸化タングステンとしてWS2及びWSe2ナノチューブの合成も可能である。

従来技術・競合技術との比較

従来、遷移金属カルコゲナイドナノチューブの合成には危険性ガスや爆発下限界以上の可燃性ガスが必要であり、安全性担保に係るコストが問題であった。本技術は、前駆体合成およびカルコゲン化の両方のプロセスでこのようなガスを用いることなく簡易装置での大量生産の実現、合成コストの低減が実現できる方法である。

新技術の特徴

・工場等の排気ガスから二酸化炭素を回収する装置

想定される用途

・次世代エレクトロニクス素子(トランジスタ等)
・熱電変換素子
・光電変換セル

  • 材料

5)高規則性ポーラスアルミナの低コストかつ効率的な作製と応用可能性

発表資料

東京都立大学 大学院 都市環境科学研究科 環境応用化学域 准教授 柳下 崇

https://www.comp.tmu.ac.jp/yanagishita/

新技術の概要

細孔が規則的に配列されたポーラスアルミナを、低コストで効率的に作製することが可能なポーラスアルミナ板とその製造方法に関する技術であり、本発明のポーラスアルミナ板は、一面側を陽極酸化して形成したポーラスアルミナ層を有したアルミニウム基板から構成されており、そのポーラスアルミナ層には、厚み方向に延びる複数の細孔が規則的に配列形成されていることを特徴としている。

従来技術・競合技術との比較

従来、高規則性ポーラスアルミナを作製する際、一般的に突起パターンを有するモールドをAl表面に機械的に押しつけることで窪みパターンを形成していたが、この方法では、Al表面に非常に高い押圧力がかかるため、モールドが劣化したり、大面積化されることが難しい問題があった。

新技術の特徴

・空気中から二酸化炭素を回収する装置(Direct air capture, DAC)

想定される用途

・精密分離フィルタ
・鋳型材料
・光学デバイス(反射防止構造)

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