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環境研究・技術開発 新技術説明会【オンライン開催】

日時:2023年03月09日(木) 09:55~11:55

会場:オンライン開催

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、環境再生保全機構、
産業技術総合研究所、広島大学、国立環境研究所、
筑波大学

発表内容詳細

  • 09:55~10:00

開会挨拶

環境再生保全機構 環境研究総合推進部 部長 福山 賢一

  • 10:00~10:25
  • 機械

1)グリーン冷媒アンモニア用on-site触媒浄化装置の開発

発表資料

産業技術総合研究所 材料・化学領域 触媒化学融合研究センター 固体触媒チーム 主任研究員 日隈 聡士

https://irc3.aist.go.jp/incorporate/team/functional-surface-chem/

新技術の概要

グリーン冷媒として導入が進められているNH3を、その冷凍冷蔵・空調機器が存在する場所(on-site)で回収・浄化できる『触媒燃焼装置のプロトタイプ』を開発した。NH3は毒性が強く、燃焼性も有するため機器の交換・廃棄の際や災害などの緊急時には、回収して無害化(浄化)する必要がある。現状、NH3の回収・浄化処理は、長い時間と高い費用がかかっている。

従来技術・競合技術との比較

実用化されているNH3浄化装置は、ガス分解式、スクラバ式、燃焼除害式、触媒燃焼式があり、触媒燃焼式は工場などの設置型のため、on-site触媒浄化装置は開発されていない。また、製品化されているNH3冷媒機器の安全対策は、密閉冷凍機によりNH3漏洩防御後、スクラバ式で水溶化になっているが、NH3冷媒に関する事故は近年で数十件と増加している。

新技術の特徴

・高性能かつ耐久性を有するハニカム触媒を開発
・ハニカム触媒を用いた軽量・小型(コンパクト)な触媒燃焼浄化装置を開発
・浄化装置を操作するPCをネットワークに接続すれば遠隔操作でNH3を浄化可能

想定される用途

・NH3冷凍冷蔵・空調機器が存在する場所(on-site)で回収や触媒浄化
・燃料NH3利用機器を含め災害や老朽化により現状の安全対策が機能しなくなった場合の緊急対策
・ネットワークや自動化などを導入(DX)することで遠隔操作でNH3を浄化可能

関連情報

展示品あり

  • 10:30~10:55
  • 環境

2)次世代エアロゾルライダを用いた大気エアロゾルモニタリング技術

発表資料 プレゼン動画

国立環境研究所 地球システム領域 大気遠隔計測研究室 主任研究員 神 慶孝

https://esd.nies.go.jp/ja/about/organization/ars/

新技術の概要

PM2.5など大気中の微小粒子(エアロゾル)を対象に、その成分や濃度の鉛直分布を計測する次世代エアロゾルライダ(高スペクトル分解ライダ)手法を開発している。黒色炭素や黄砂など多様なエアロゾルを低コストで長期的にモニタリングするため、マルチモードレーザーと走査型干渉計を用いた特許技術を導入している。

従来技術・競合技術との比較

従来の高スペクトル分解ライダ技術では、高価な単一モードレーザーと複雑な分光技術が必要であり、国内外において商品化は困難であった。本技術は、上記の課題を克服し、安価で簡易的なシステムを実現することが可能である。世界初の商品化により、現在のライダー市場を席巻するポテンシャルを有している。

新技術の特徴

・既製品のエアロゾルライダよりも高性能な高スペクトル分解ライダ技術を導入
・単一モードレーザーを使用しない低コスト高スペクトル分解ライダを実現
・波長制御を不要とする簡易・高安定システムで長期運用が可能

想定される用途

・多様な大気エアロゾル(黄砂や黒色炭素、火山灰など)のモニタリング
・PM2.5等の健康影響評価
・雲底高度の計測や雲粒子タイプ識別(水雲・氷雲)

  • 11:00~11:25
  • エネルギー

3)オルガノシリカ膜を用いた水蒸気回収と省エネルギー化

発表資料

広島大学 先進理工系科学研究科 化学工学プログラム 教授 都留 稔了

https://membrane.hiroshima-u.ac.jp/

新技術の概要

オルガノシリカ膜は、高い水熱安定性を有するとともに、高い水蒸気透過性を有する。本技術は、オルガノシリカ膜を用いて、100-300℃高温下で水蒸気を選択的に回収することによりプロセスガスの脱湿を行うことで、水蒸気を物質として回収するだけなく、水蒸気の有する潜熱回収を行うことが可能となる。

従来技術・競合技術との比較

従来技術で蒸気を回収するためには、熱交換器を用いて原料ガスを全量を露点までに冷却する必要があり、また回収水には原料ガスの溶解が懸念される。一方、サブナノ細孔膜では回収した水蒸気は熱交換器により復水することで、潜熱回収が可能となるだけでなく、回収した水質も良好である。

新技術の特徴

・水熱安定で、高い選択透過性を有するオルガノシリカ膜
・気相に存在する水蒸気を回収可能
・水蒸気を物質として回収するだけでなく,水蒸気の有する潜熱も回収可能


想定される用途

・燃焼排ガスからの水蒸気の回収
・水蒸気生成反応系(たとえば,メタネーション,FT合成)への組み込みによる脱水による反応促進
・空気中に含まれる水蒸気からの飲料水の製造

  • 11:30~11:55
  • 環境

4)フロン類の再利用による含フッ素化合物の合成法

発表資料 プレゼン動画

筑波大学 数理物質系 化学域 助教 藤田 健志

https://www.chem.tsukuba.ac.jp/junji/

新技術の概要

フロン類のハイドロフルオロカーボン(HFC)やハイドロフルオロオレフィン(HFO)を出発物質とする有機合成反応を開発し、フッ素を有するヘテロ環化合物や炭素環化合物、アルケンを合成した。これらの生成物は、医農薬や機能性材料としての応用が期待できる。

従来技術・競合技術との比較

フロン類の従来の処理法である燃焼法では、フロン類の持つフッ素や炭素骨格が失われる。これに対し本手法は、フロン類のフッ素や炭素骨格を活用し、医農薬や機能性材料となり得る含フッ素化合物へ再利用できる。本手法では、医農薬として用いられる含フッ素ヘテロ環化合物や機能性材料として用いられる含フッ素ポリマーの原料モノマーと類似の構造を持つ化合物を合成できる。

新技術の特徴

・本手法はフロン類の持つフッ素や炭素骨格を活かすことができる再利用法である。
・本手法で合成できる含フッ素ヘテロ環化合物は、医農薬に類似の化合物が存在するため、有望な生理活性の発現が期待できる。
・本手法で合成できる含フッ素アルケンは、含フッ素ポリマーの原料モノマーとして利用できる見込みがある。

想定される用途

・医薬・農薬
・機能性ポリマー
・フロンリサイクル

関連情報

サンプルあり (連携希望企業等からの要望があれば提供できる)

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

環境再生保全機構 環境研究総合推進部 研究推進課
TEL:044-520-9509
Mail:erca-suishinhi アットマークerca.go.jp
URL:https://www.erca.go.jp/suishinhi/

産業技術総合研究所 材料・化学領域 連携推進室
TEL:029-861-4473
Mail:M-mc-collabo-ml アットマークaist.go.jp

広島大学 産学連携部門
TEL:082-424-4302
Mail:techrd アットマークhiroshima-u.ac.jp

国立環境研究所 連携推進部 研究連携・支援室
TEL:029-850-2956
Mail:kikaku-ip アットマークnies.go.jp

筑波大学 産学連携部 産学連携企画課
TEL:029-859-1486
Mail:event-sanren アットマークun.tsukuba.ac.jp

新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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