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信州大学 新技術説明会【オンライン開催】

日時:2024年08月01日(木) 10:00~13:55

会場:オンライン開催

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、信州大学

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発表内容詳細

  • 10:00~10:25
  • 材料

1)易成形・迅速応力緩和を実現するアクリル系ビトリマー

信州大学 先鋭領域融合研究群 先鋭材料研究所 准教授 髙坂 泰弘

新技術の概要

ビトリマーは「架橋を解かずに架橋構造を組み換えることが可能なネットワークポリマー」のことである。本発明では、側鎖にカルボキシ基をもつポリマー(アクリル酸共重合体など)と、市販の架橋剤からビトリマーを誘導した。この架橋樹脂をプレス成形でき、作成したフィルムは迅速な応力緩和を示したほか、脱架橋も容易である。

従来技術・競合技術との比較

高速結合交換を採用し、易成形加工性、超高速の応力緩和性、脱架橋によるケミカルリサイクル性を同時に実現した。原料ポリマーの選択により、機械強度・ガラス転移点など諸物性のチューニングが可能である。

新技術の特徴

・市販試薬の組合せでビトリマー性エラストマーを誘導
・クッキングシートの当て布をして、家庭用アイロンで30秒プレスすれば傷が修復
・ガラス板やアルミニウム板の接着シートとしても活用可能

想定される用途

・修復性を活かしたコーティング
・分解性を活かした解体性接着剤
・応力緩和を利用した吸音・除振材

  • 10:30~10:55
  • 環境

2)シリコン切削くずの再利用:粉末状シリコンの表面修飾による再資源化

信州大学 工学部 物質化学科 准教授 岡田 友彦

新技術の概要

シリコンは空気との屈折率差が大きいために光を反射するので、黒色度を増すには、サブミクロン級の突起物を均一にコーティングする必要がある。本技術は、天然由来原料に基づく突起物を粒子表面全体に均一コーティングするものであり、突起物に疎水性分子を高密度に吸着させることで、撥水性黒色粒子を得ることもできる。

従来技術・競合技術との比較

シリコン粉末は、黒色顔料として用いられるカーボンや四酸化三鉄などに比べ熱伝導率が高い。 また、シリコン表面は自然酸化膜(SiO2)を有しており、一般には親水性である。従来技術においては、この粉末表面を均一に改質する手段は見当たらない。

新技術の特徴

・親水性/疎水性の調節が可能な黒色粒子
・シリコン切削くずの再利用によるサーキュラーエコノミーへの貢献
・シリコン平滑基板の反射防止コーティングにも適用可能

想定される用途

・黒色顔料
・放熱樹脂フィラー

  • 11:00~11:25
  • 材料

3)接着剤を鞘に持つ繊維で不織布の強度を向上

信州大学 繊維学部 先進繊維・感性工学科 助教 冨澤 錬

新技術の概要

接着性樹脂ポリビニルブチラール(PVB)をポリエステル繊維を芯とした繊維の鞘に配置し、ニードルパンチ不織布に混ぜ込んだ。この不織布を熱処理することによって接着剤同士が融着し、不織布の強度が増加した。

従来技術・競合技術との比較

従来的に、不織布をヒートプレスすればフィルム状になり強度は強くなる一方で、通気性は低下する。
本技術では、不織布内の選択的な繊維融着で、このトレードオフの関係にブレイクスルーできる可能性を示した。

新技術の特徴

・接着性樹脂の繊維化
・複合不織布による多機能化
・通気性を維持して、強度を向上

想定される用途

・ジオテキスタイル
・粗塵フィルター
・吸音材

関連情報

展示品あり

  • 13:00~13:25
  • エネルギー

4)非水系電解質を用いたプロトン二次電池の開発

信州大学 工学部 物質化学科 准教授 清水 雅裕

新技術の概要

プロトンをキャリアとする二次電池において、クーロン効率を向上させるために、比較的低い動作電位を有する非晶質酸化物を負極活物質を用い、さらに溶媒に水ではなく電位窓のより広いプロトン性イオン液体またはイオン液体を活用した。 

従来技術・競合技術との比較

酸性水溶液を使用する場合、不可逆的に水素が発生していたが、本発明により、これを低減させた。また、これまで酸性水溶液を用いた系では見落としていたプロトン貯蔵体としての活物質の評価を行うことができる。

新技術の特徴

・リチウムイオンを用いない二次電池
・不可逆的な水素発生の低減によるプロトン二次電池の長寿命化
・非晶質酸化物のプロトン二次電池活物質としての応用

想定される用途

・プロトンをキャリアとする二次電池
・エレクトロクロミック材料

  • 13:30~13:55
  • 情報

5)外観を変え、空間をデザインするための曲面を構成するロボット

信州大学 繊維学部 機械・ロボット学科 助教 岩本 憲泰

新技術の概要

能動的に制御できる要素(アクチュエータ)と受動的に変形する要素を交互に貼り合わせることで構成する曲面構造体。いずれの要素も曲率が一定と仮定することで、形の表現に必要な変数を削減している。各アクチュエータを駆動し形を変化させることで、全体の形状を制御する。

従来技術・競合技術との比較

曲面編集に用いられる制御点を有する曲面では、制御点の位置が形の復元に必要な情報となる。実世界の曲面構造体を制御する時、制御点は曲面構造体の外に位置しており、形を制御するうえで適切な情報と言えない。本技術の曲面は、曲率や伸び率、幾何形状の3つで定義され、ロボット工学的に制御に適した表現になっている。

新技術の特徴

・曲面の新しい離散化方法
・実世界の曲面構造体を制御するのに適した曲面モデル

想定される用途

・形状ディスプレイ
・変形する建築物
・面状のロボットハンド

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

株式会社信州TLO
TEL:0268-25-5181 
Mail:infoアットマークshinshu-tlo.co.jp
URL:https://shinshu-tlo.co.jp/

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〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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