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産業技術総合研究所 新技術説明会【オンライン開催】

日時:2022年09月08日(木) 10:00~15:55

会場:オンライン開催

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、産業技術総合研究所

発表内容詳細

  • 10:00~10:25
  • デバイス・装置

1)グラフェンへのN型キャリアドープ制御技術と透明熱電対への応用

発表資料

産業技術総合研究所 材料・化学領域 ナノ材料研究部門 CNT機能制御グループ 主任研究員 桐原 和大

https://unit.aist.go.jp/nmri/index.html

新技術の概要

自在なパターンで、UV照射量によってグラフェンのN型化及び電子濃度を自在に制御し、高移動度でかつ長期の大気安定性を持つドーピング技術を開発した。さらに、この技術を用いて、透明基材表面10 cm以上のスケールのグラフェンにPN接合を形成し、Bi-Te熱電素子に迫る熱電変換特性を持つ透明熱電対を実現した。

従来技術・競合技術との比較

グラフェンへの電子ドープは従来、ゲート電極を用いた電界効果(FET)による数10μm四方の小さな領域のN型化、または大気安定性の低いドーパント分子塗布の技術であり、自在にキャリア濃度を制御し、かつ高移動度にする技術が乏しかった。また、これを活かした高い熱電特性を持つ透明熱電対はこれまでに無かった。

新技術の特徴

・透明基材上の単層~2層グラフェンに、自在に半年以上大気安定な電子ドープが可能
・PET基材上グラフェンに対し、2000cm^2/Vs以上の高い電子移動度を実現
・Bi-Te熱電素子に迫る1mW/mK^2以上の熱電パワーファクターを持つグラフェンPN接合を形成

想定される用途

・自動車・工場・ビル・住宅のガラス・壁面・ボディ上への、視認性を損なわない温度センサーや赤外線センサー
・プラスチック基材上での高い電子移動度を活かしたバイオセンサー

関連情報

・サンプルあり

  • 10:30~10:55
  • 医療・福祉

2)睡眠障害やうつ病の非侵襲バイオマーカーの開発

発表資料 プレゼン動画

産業技術総合研究所 生命工学領域 細胞分子工学研究部門 食健康機能研究グループ 研究グループ長 大石 勝隆

https://unit.aist.go.jp/cmb5/group/5-9Group.html

新技術の概要

睡眠障害やうつ病などの精神疾患は、多大な経済損失を伴う国民病となりつつある。本技術は、唾液中の低分子代謝産物やmiRNAのプロファイリングにより、精神疾患や生活習慣病の発症につながるような睡眠の乱れや、うつ病の未病状態を早期発見するための技術である。

従来技術・競合技術との比較

睡眠そのもののモニタリングは比較的容易であるが、睡眠障害やうつ病の診断には主観に基づいた質問紙による診断が中心であり、睡眠の問題やうつ病の未病状態などを、客観的かつ簡便にセルフモニタリングするための手法は開発されていない。

新技術の特徴

・非侵襲
・客観的
・セルフチェックが可能

想定される用途

・日常生活の中での睡眠や生活リズム、心理的健康状態に関するセルフケアマネジメント
・公共交通機関や運送業、交代勤務者や夜勤者の健康管理
・睡眠障害やうつ病の予防改善技術の開発

  • 11:00~11:25
  • 機械

3)製造現場で段取り工程を自動化できる位置姿勢の高精度検出技術-生産工場における搬送、製造工程自動化へのキーデバイス-

発表資料 プレゼン動画

産業技術総合研究所 エレクトロニクス・製造領域 製造技術研究部門 積層加工システム研究グループ 主任研究員 栗田 恒雄

https://unit.aist.go.jp/am-ri/group/aps.htm

新技術の概要

製造現場における加工物などの位置姿勢測定のための新たな測定デバイスを開発した。このシステムは、工作機械やロボットなどの製造装置、搬送装置の座標系へ、加工物、治具、工具、エンドエフェクタなどの位置姿勢を簡易、高速に設定可能であり、変種変量生産システムなどにおいて搬送や加工物の位置決め工程の自動化に貢献できる。

従来技術・競合技術との比較

位置姿勢の計測で用いられる主に白黒の正方形のARマーカーは数mmの位置精度であるのに対し本技術は、位置精度3 µm、姿勢精度0.02°と高精度に位置姿勢の測定が可能で、工場に導入しやすく、低コスト、簡便、堅牢性などを有する。さらに、位置姿勢の測定に影を用いているため、測定はマーカー材料の表面粗さ、色彩などの影響を受けにくい。

新技術の特徴

・加工、組み立てなどの製造現場で活用できる高精度な位置姿勢計測マーカーを開発
・測定は自作可能な単純形状マーカーを専用カメラ1台で撮影するだけ、簡易、低コスト
・工作機械などの座標系上での加工物、治具、工具、ロボットなどの位置姿勢を簡易、高速に設定

想定される用途

・工作機械などへの加工物設置
・FAシステムなどによる高速高精度搬送
・ロボットなどによる高速高精度組み立て

関連情報

・サンプルあり
・デモあり
・展示品あり

  • 11:30~11:55
  • アグリ・バイオ

4)非破壊の細胞診断に適した新ペイント式ラマン顕微システム

発表資料

産業技術総合研究所 生命工学領域 細胞分子工学研究部門 ステムセルバイオテクノロジー研究グループ 研究員 赤木 祐香

https://unit.aist.go.jp/cmb5/group/3-9Group.html

新技術の概要

私たちはラマン分光法と機械学習を応用し、非標識・非侵襲に細胞の状態や種類を識別するシステムを開発しました。本技術は数秒間で細胞の核酸や蛋白質といった分子情報に由来するラマンスペクトルを取得できます。このため、希少細胞を識別する技術や再生医療における品質管理への応用が期待されています。

従来技術・競合技術との比較

本技術は前処理が不要なため、非標識・非侵襲に細胞を識別することが可能です。また従来のラマン分光法による細胞識別では、全細胞領域をピクセル単位で測定するため各測定点のばらつきが生じ、数~数十分間の計測時間が必要でした。しかし、本技術では全細胞領域を一度にスキャンできるため数秒間で計測できます。

新技術の特徴

・広範囲を高速でスキャンできる共焦点レーザー顕微鏡システム
・核酸や蛋白質の抽出を必要としない、非侵襲な細胞診断が可能
・抗体や蛍光物質などのプローブを用いた標識は不要

想定される用途

・顕微鏡を用いる細胞評価
・受精卵などの希少細胞の診断
・再生医療に使われる細胞の品質管理

  • 13:00~13:25
  • 情報

5)高精度VPSを利用した4次元時空間視線計測

発表資料 プレゼン動画

産業技術総合研究所 情報・人間工学領域 デジタルアーキテクチャ研究センター スマートモビリティ研究チーム 研究員 大石 修士

https://www.digiarc.aist.go.jp/team/smrt/

新技術の概要

視線グラスを利用した4次元時空間注視計測手法を新たに開発。カメラ画像を基に3次元地図中での位置姿勢を高精度に推定。その推定位置姿勢から視線を伸ばし、装着者が何を見ているか検知するフレームワークを提案した。さらに、移動体に対する認識モジュールを組み合わせることで、動的な現実世界での正確な注視解析が可能。

従来技術・競合技術との比較

変化の多い環境でも安定して動作するカメラ位置推定(VPS)、さらに、高速な視線投影や、物体認識モジュールによる状況変化の反映(デジタルツイン)を組み合わせた包括的なフレームワークを実装。従来の限定的な視線推定システムと異なり、実世界での人の行動・注意を計測できる視線解析を初めて実現。

新技術の特徴

・カメラ画像からcm精度の位置姿勢を推定するVPS(Visual Positioning System)
・動的な現実世界で人が見ているものを高精度に検知する視線計測技術

想定される用途

・カメラを利用した自律ロボットの開発
・人の行動解析 (ライフログ)や、展示・美術館・お店におけるマーケティング調査
・視線を利用したロボット(電動車椅子等)のコントロール

  • 13:30~13:55
  • アグリ・バイオ

6)生物の自己ゲノム編集機構の理解と利用による疾病の予防・治療と迅速育種

発表資料

産業技術総合研究所 生命工学領域 バイオメディカル研究部門 先端ゲノムデザイン研究グループ 上級主任研究員 間世田 英明

https://unit.aist.go.jp/bmd/

新技術の概要

バクテリアの抗生物質耐性獲得機構から見いだされたPODiRシステムは生物のゲノムの適応進化の一様式である。そのため、本システムの理解と利用は、生物個体の迅速育種や管理、疾病の予測や抑制、さらには遺伝子治療に利用可能であり、ゲノム時代のキーテクノロジーとして期待される。

従来技術・競合技術との比較

PODiRシステムのトリガーは生物自らが作り出す特殊な核酸である。その核酸を模倣することで一本鎖オリゴ核酸のみでゲノムを意図したように編集できるだけでなく、本システムによりゲノムがどのように変化しうるかを予想可能である。ゲノム改変には、タンパク成分の導入を必要とせず、意図した配列へ目的のゲノム箇所を正確に改変することができるという点で従来のゲノム編集法とは異なる。日本国独自の技術である。

新技術の特徴

・オリゴ核酸のみによるゲノム編集
・国産オリジナル技術・日本国知財
・正確なゲノムの改変

想定される用途

・迅速育種・優良品種管理
・ゲノム診断・疾病リスク&疾病抑制
・遺伝子治療

関連情報

・サンプルあり

  • 14:00~14:25
  • 材料

7)易酸化金属ナノ粒子の可能性、機能性材料への展開

発表資料

産業技術総合研究所 材料・化学領域 磁性粉末冶金研究センター ハード磁性材料チーム 主任研究員 平山 悠介

https://unit.aist.go.jp/magmet/hdmm/index.html

新技術の概要

水素で還元できない易酸化金属は、水溶液系の化学合成からの作製が困難である。本技術は独自の易酸化金属ナノ粒子の合成プロセス開発により、水素で還元できない金属系のナノ粒子の合成を、表面の活性を高い状態を保ったまま合成することを可能にした。

従来技術・競合技術との比較

ナノ粒子合成には化学合成が多く用いられるが、コンタミフリーで元素の制限なく金属ナノ粒子を作製することは困難である。本技術は従来からある熱プラズマプロセスを改良・最適化することにより、コンタミフリー易酸化金属ナノ粒子を適切に合成しハンドリングできることを可能にした。これにより、高活性金属ナノ粒子を被覆なしにポストプロセスへの展開が可能である。

新技術の特徴

・易酸化金属単体・合金ナノ粒子の合成が可能
・希土類-遷移元素金属ナノ粒子の合成が可能
・表面活性を活かした金属状態のままでの材料加工が可能

想定される用途

・永久磁石材料
・軟磁性材料
・各種機能性材料

関連情報

・サンプルあり

  • 14:30~14:55
  • アグリ・バイオ

8)組織老化を予防または治療する組成物の開発と評価技術

発表資料 プレゼン動画

産業技術総合研究所 生命工学領域 バイオメディカル研究部門 脳機能調節因子研究グループ 研究グループ長 波平 昌一

https://unit.aist.go.jp/bmd/biomed-mnp/index.html

新技術の概要

我々はショウジョウバエと哺乳類の組織老化モデルを用いて、メチオニンの代謝産物S-アデノシルメチオニン(SAM)が、組織種を超えた老化促進物質であること、及び、その制御が組織老化を緩和することを見出した。本技術は、組織老化の指標化からその予防緩和までを一気通貫に可能にする革新的技術となり得る。

従来技術・競合技術との比較

寿命の研究については線虫を用いた研究が活発に行われているが、線虫は体組織の相同性がヒトと極めて低く、ヒトの組織老化に関する研究には向かない。我々はショウジョウバエモデルと哺乳類モデルの有機的な融合研究により、SAMの量的変化が組織老化を調節し得ることを新規に突き止めており、その優位性は十分に高い。

新技術の特徴

・ショウジョウバエと哺乳類培養細胞を利用した組織老化評価システム
・SAMの合成制御による組織老化の緩和
・微量SAM定量技術による組織老化の数値化・指標化

想定される用途

・迅速・高効率な新規抗老化物質スクリーニング系の提供
・新規抗老化機能性物質・サプリメントの同定・開発
・微量SAM定量技術による組織老化の数値化・指標化技術の確立

関連情報

・サンプルあり

  • 15:00~15:25
  • 計測

9)磁気共鳴表面スキャナー:生きた牛やトンネルの計測を目ざして

発表資料 プレゼン動画

産業技術総合研究所 地質調査総合センター 地圏資源環境研究部門 物理探査研究グループ 上級主任研究員 中島 善人

https://staff.aist.go.jp/nakashima.yoshito/myhome.htm

新技術の概要

この新技術は、低磁場時間領域型プロトン磁気共鳴に分類され、水・油・ゴム・ゲル中の水素原子核の横緩和過程を生データとする。永久磁石製の磁気回路を片側開放型とよばれる特殊構造に変更することで、どんな大きな物体でも切り取らずにその表面をスキャンできるので、非破壊・非侵襲計測が可能。生きた牛の霜降り度やトンネル壁の含水量の現場での計測を目指しており、現在の進捗としては、プロトタイプによるラボでの牛肉・コンクリートなどの計測に成功。

従来技術・競合技術との比較

磁気共鳴技術は元来水素原子を含む物体の定量計測を得意とするが、片側開放型の磁気回路を採用することで、「磁極間やコイル内部の狭いスペースに挿入できない大型物体は計測できない」という制限から解放された。これによって生きた牛を傷つけずに、コンクリート壁を壊さずに、現場で計測する道が開けた。また、もっとも有望な適用先の候補である肉用牛の霜降り(おいしさを決める脂肪やオレイン酸の含有量)の非破壊計測については、従来技術には超音波と近赤外があるが前者は定量が困難であり、後者は体毛や皮越しの計測精度が悪いので生きた牛には適用困難。

新技術の特徴

・水素原子を含む流体(水・油)や柔らかい固体(ゴム・ゲル)の分子運動の活発度をプロトン横緩和として定量計測
・どんなに大きな物体でもセンサー表面から数mm~数cm深部の部位を非破壊・非侵襲で原位置計測
・センサーの感度領域の3次元サイズはおおよそ1cmx1cmx1cmで、1部位の計測所要時間は数十秒~数分

想定される用途

・生きた牛の霜降り度やオレイン酸含有量を牛舎で定量計測し、給餌内容等の肥育方法の改善、出荷時期の最適判断に貢献
・魚市場や養魚場でマグロの全体表をスキャンして、大トロの分布を推定し、適正価格の決定に貢献
・工業製品の品質管理(工場のラインに置いて検査)やトンネル壁の水分計測などインフラのメンテナンスにも使える

関連情報

・展示品あり

  • 15:30~15:55
  • 創薬

10)人工的に血管の付いた組織をつくる

発表資料 プレゼン動画

産業技術総合研究所 生命工学領域 細胞分子工学研究部門 ステムセルバイオテクノロジー研究グループ 研究員 森 宣仁

https://unit.aist.go.jp/cmb5/group/3-9Group.html

新技術の概要

医薬品開発、再生医療、食品といった分野では、細胞を組み立ててヒトの臓器や腫瘍を模倣する「3次元組織」が注目を集めている。本技術では特殊な培養デバイスを用いて、3次元組織に培養液や薬剤を送液できる主血管と毛細血管網を作製することに成功した。この技術は、創薬や再生医療分野への貢献が期待される。

従来技術・競合技術との比較

3次元組織中に主血管か毛細血管のいずれかを作製する方法があるが、実際の臓器と同じように送液可能な主血管とそこから分岐する毛細血管網の両方を構築することは難しかった。また、本技術では組織が培養中に収縮する現象を利用して、従来技術と比べて密に細胞の充填された血管付きの組織を作製することができる。

新技術の特徴

・酸素・栄養供給により大きく高密度な細胞組織を維持できる
・生体由来材料だけで構成されており、組織中に人工物を含まない
・薬剤や試験物質を流して組織による消費や代謝、毒性などを測定できる

想定される用途

・薬剤の肝毒性試験、代謝試験
・再生医療向けの移植用組織の培養
・抗がん剤の薬効評価

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

産業技術総合研究所 スタートアップ推進・技術移転部 技術移転室
TEL:029-862-6158
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