PickUP!新技術
新技術説明会の技術シーズの中からピックアップした新技術をご紹介します。
CO2マイクロ波プラズマ/バイオマス流動層によるCO製造
本法では、マイクロ波プラズマとバイオマス流動層を融合し、プラズマの形成エネルギーのみで二段階の反応を行い、CO2から高濃度COを製造する。具体的には、プラズマによりCO2をCOとOに電離し、CO2由来のCOを製造する。また、同時に生成したOをバイオマスと反応させ、バイオマス由来のCOを製造する。
〔2025/08/07 九州大学 新技術説明会【オンライン開催】〕 さらに詳しくアルコール・界面活性剤フリーの安全な害虫忌避(虫よけ)剤
蚊媒介感染症の拡大対策として、安心・安全な虫よけ剤の開発を目指した。従来の忌避剤はアルコールや界面活性剤を含み、生体安全性に課題があった。本技術は、アルコール・界面活性剤を一切使用せず、水中油滴型エマルションとして天然成分を安定分散させる処方開発に成功したものである。
ヒトの匂いを離れた場所から高速検出:蚊触角を用いた匂いセンサ
本技術は、蚊の卓越した嗅覚を応用したバイオハイブリッド型のヒト臭検出センサである。ヒト特有の匂いを高感度に検出し、視界不良や瓦礫下など画像センサが機能しにくい災害現場での要救助者探索に貢献する。小型化・ロボット搭載が可能で、今後の防災分野への応用が期待される。
吹き付けて傷を治す粉体
冷水魚のスケソウダラから抽出したゼラチンを主成分とし、湿った生体組織に吹き付けるだけで傷口に接着して被覆し、傷を治す粉体を開発しました。内視鏡で切除した早期消化管がん部位に適用すると効果的に傷口を被覆して治癒を促進する特徴があります。
〔2025/07/31 物質・材料研究機構 (NIMS) 新技術説明会【オンライン開催】〕 さらに詳しく高強度ゲル電解質の創製とリチウム金属負極への応用
高濃度リチウム塩が溶解した有機溶媒(有機電解液)と水素結合性高分子から形成される、非常に高強度な高分子ゲル電解質を開発した。この高分子ゲル電解質をリチウム金属負極に塗工して人工的な保護被膜とすることで、リチウム金属負極を用いる二次電池のサイクル特性の大幅な向上が確認できた。
〔2025/07/31 物質・材料研究機構 (NIMS) 新技術説明会【オンライン開催】〕 さらに詳しく金並みの導電性、7 eV超の仕事関数、高耐久性の酸化物薄膜
高い導電性を持つ酸化物薄膜を2インチウエハにスパッタ成膜しました。厚さ30nm程度の薄膜で、抵抗率が約4μΩcmです。化学的に安定で、高い剥離強度と大気中800℃の耐熱性を備えています。層状の結晶構造により、7eV超の高い仕事関数を持ちます。近赤外線1550nmをよく透過します。エレクトロニクス、電極触媒など幅広い用途を想定しています。
〔2025/07/31 物質・材料研究機構 (NIMS) 新技術説明会【オンライン開催】〕 さらに詳しく熱放射を制御するメタレンズ型赤外放射メタ表面
金属ー誘電体ー金属ナノ構造からなるMIM型のメタ表面構造にメタレンズ構造を導入することにより、レンズを使わずに所望の焦点距離に放射光を集光する技術を開発した。
液体金属を用いた伸縮性放熱フィルム
本発明は、液体金属をナノ薄膜で封止し、伸縮性・高伝熱性・抗腐食性・絶縁性を同時に実現する新しい伝熱フィルムに関する。従来の膜に比べて極めて柔軟で、微小な凸凹への高い密着性が得られ、集積素子、ウェアラブルデバイス、スマートフォンの分野などへの応用が期待される。
コーヒー粕から得られた新しいホロセルロースナノファイバーとその優れた水再分散性
コーヒー粕の多糖類から機械解繊方式を用いて極細繊維幅(2-3 nm)のホロセルロースナノファイバー(HCNF)を開発した。ヘミセルロースのマンナンを多く含むHCNFの凍結乾燥体は、水への再分散性に優れ、保存・運搬が容易であり、食品・飲料品・化粧品への応用が期待できる。





